●本社ビルについて、UFJ銀行に競売申立て、決定をされていたサンマーク
さて、前回の(上)記事において、サンマーク出版がサンマーク(現SMG)と資本関係を解消し、サンマークグループを抜けたとしていることに関し、グループ全体の動きの一環ではないかとの推論を次回述べると記した。
その推論を以下、述べる。
実はサンマークとの資本関係を解消しているのはサンマーク出版だけではない。
教材販売の「サンマーク」も、結婚情報サービスの「サンマークライフクリエーション」もそうだ。
また、これに先立ちすでに01年4月以降、従来、サンマーク(現SMG)でも一部行っていた各事業をグループ会社に移管していた。
書籍出版は「サンマーク出版」、地域情報紙製作販売は「サンマーク」(旧・九州サンマーク)、英語教室運営とベビーシッターは破産した「エデュケアシステム」、英語家庭教師派遣は同「オーブエデュケーションシステム」(旧・関東サンマーク)、みらいJUKU運営は「サンマーク教育システム」といった具合。
こうした結果、サンマーク(現・SMG)の年間売上高は大幅に減った。
例えば、同社は99年3月期には約70億円あったが、02年3月期は約17億円、04年3月には約6億円といった具合。それだけでなく、従来は黒字決算だったと思われるが、04年3月期にはついに赤字決算に陥った。
ところが、「サンマーク」(現SMG)はそれ以前から、本社ビルを担保に計22億円の根抵当権が設定されていた。いまは借金額が年商を大きく上回っている。
そのため、UFJ銀行はその借入れ(根抵当権が計8億円)の処理を巡ってサンマークと話し合いを持ったが合意に至らず、同行は競売申し立てを行い、すでに04年2月に競売開始決定が出ている。
今回の破産で、いくらサンマーク(現SMG)が無関係といおうが、世間も銀行側もそうは見ておらず、もはや本社の競売実施、売却は必至だろう。
●SMGの電話は不通、面会は拒否