今年8月、自身の妻との関係を巡りトラブルになっていたところ、相手弁護士の事務所を訪ね、殴って卒倒させた後、ハサミで局部を切断した事件は、“現代版・阿部定の男性編”ともいわれずいぶん週刊誌などを賑わしたのはご記憶だろう。
その加害者、傷害と銃刀法違反に問われた元プロボクサーにして、元慶應大法科大学院生・小番一騎被告(25)の初公判が10月28日、東京地裁であった。
起訴状朗読と罪状認否(小番被告は起訴内容を認める)の後、弁護側は「被害者と被告妻とのメールのやりとりなど、事件と関係の薄い内容が多い」として検察側冒頭陳述の朗読を同意せず。これを裁判官(安東章)は認め、冒頭陳述は次回に延期された。
が、もっと異例だったのは、公判冒頭、裁判官が被害者弁護士の氏名、所属弁護士事務所名まで伏せて進行する方針を明らかにしたことだ。