本紙では、言論の自由などの観点から、出版前からその動向をフォローし続けている、光市母子殺害事件の被告を取り上げた書籍『福田君を殺して何になる』を巡る問題だが、ついに出版側が反撃に出た。
同書籍を巡っては、すでに福田君が出版禁止の仮処分(ただし、仮処分棄却の決定が出ている)、それに損害賠償請求訴訟を提起(共に広島地裁に)。また、福田君の弁護団の発言が『週刊朝日』(10月23日号。冒頭写真はその記事)、共同通信(11月26日配信)、「毎日」(11月27日)などで取り上げられているが、これに対し、著者の増田美智子氏、出版者名「インシデンツ」こと寺澤有氏は12月24日、記者会見を開き、同日、福田君と弁護団のメンバーである安田好弘、本田兆司、足立修一各氏の3弁護士、また別件で毎日新聞社(朝比奈豊代表)を東京地裁に提訴したことを明らかにした(横写真=「毎日」25日記事)。
共に名誉毀損に基づく損害賠償請求で、福田君並びに3弁護士に対する請求額は計1100万円、毎日に対しては同2200万円+「毎日」紙面への謝罪広告掲載を求めている。
以下、その提訴の言い分を紹介する。