昨日、拉致問題担当相も務める中井洽国家公安委員長(冒頭右写真)が、大韓航空機爆破事件の実行犯である金賢姫(キムヒョンヒ)元死刑囚(同左)の特例入国を要請したことに対し、韓国側やわが国の一部関係者の間から批判の声が上がっている。
中井委員長が要請したのは、金元死刑囚が、昨年5月ごろ、訪韓した政府関係者に「80年代初めに平壌の招待所で、めぐみさんに会ったことがある」と証言したとされ、それを知り、横田めぐみさん拉致問題解決のためとされる。
これに対し、反対意見が出ているのは、そもそも20年以上も前の証言をいまごろ聞いて問題が進展する可能性は低いのはもちろん、それ以上に疑問なのが、金元死刑囚が87年に北朝鮮の工作員として大韓航空機爆破事件を起こした際、偽造旅券を使って日本人として同機に乗り込んでおり、いまもわが国に入れば旅券法違反に問われる事実(海外にずっといるため、時効になっていない)。