アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(267)「注目の新たな仕手筋御用達証券会社」

 以前、「エイケイ証券」(自主廃業)、「ヤマゲン証券」を取り上げたことがあるが、 新たに注目される証券会社が現れた。
きっかけは今年2月10日、ジャスダック上場「NESTAGE」が行った12億円の不動産現物出資による第3者割当増資。
NESTEGEは債務超過による上場廃止を回避するため、都内の経営コンサルタント会社から、超安値で購入したと思われる3不動産を現物出資してもらった。不動産鑑定評価はかなりの幅があるから、高めの評価が付けば資産が一挙に増え、債務超過が解消されるという“奇策”を取ったわけだ。
その3物件のなかには、オリックスが超安値で譲ってもらった疑惑が浮上し、社会的に大きな関心を呼んだ「かんぽの宿」の北海道層雲峡の物件も含まれていた。
この物件、『週刊文春』で取り上げられていた(冒頭写真=10年1月21日号)。
そもそもは33億円で建てられたが、「大江戸温泉」に約1億7000万円で払い下げられ、それを今回増資引き受けの都内経営コンサルが購入。NESTAGEでは5億1900万円の価値に“化けた”。
この現物出資(+7500万円の新株引き受け)により、都内経営コンサルはNESTAGEの約66%というダントツの筆頭株主(新株予約権の潜在株式も反映)に躍り出た。ところが、引き受け(2月26日)から1か月もしない3月17日、譲渡担保の行使により「カムレード投資事業有限責任組合」(東京都中央区)に譲渡された。
その組合の住所は、今回注目のある証券会社の住所と同じだった。

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