森喜朗元首相の地元、石川県小松市に国から支払われた「米軍再編交付金」の使い途を巡って疑惑が出ている。
概要は、冒頭に掲げた「日刊ケンダイ」記事(5月14日付)をご覧いただきたい。
小松市は、この交付金を使って、約1億5000万円で、「小松市立美術館分館」を建設中(8月末完成予定)。
だが、この“分館”、実態は美術品収蔵庫で、その場合、交付金の対象事業にならない。そこで外壁に出窓を設けるなどし、鑑賞できるように偽装し、“分館”として交付対象にパスしたという疑惑だ。
小松市長は代々、森元首相の“子分”だし、この建設業者は森氏に政治献金している地元の「トーケン」というわけで、背後で森氏が糸を引いた疑惑が出ているわけだ。
その疑惑が浮上したのは、共産党の大門実紀史参議院議員が、5月10日の参議院決算委員会で質問したからだ。
森氏といえば、押尾事件関連でもその名が出て、先の選挙では落選危機も叫ばれたほど。だが、報道したのは前出「日刊ゲンダイ」、それに大門議員と連携していたと思われる「中日新聞」の5月9日記事(タイトルは「『美術館』実態は収蔵庫 米軍再編交付金引き出す 石川・小松」。全976字)ぐらい。