アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>「ジェイ・ブリッジの闇」(第10回 被害者らしからぬ神奈川歯科大学の態度)

 本連載、前回は東証2部の投資会社「ジェイ・ブリッジ」(東京都墨田区)が経営危機に陥っているなかで、桝澤徹元社長は国内外に複数の高級不動産を所有しており、その資金の原資がどこから来ているのか疑問を呈した。もう一回、その続きを予定していたが、週明けの6月14日(月)を回答期限とする「確認書」を、医療再生ファンド(「SRIメディカル1号ファンド」)を運営する「港ブリッジキャピタル」(代表・山崎耕史氏)が「神奈川歯科大学」(冒頭右写真。神奈川県横須賀市)に出していることがわかったので、こちらについて先に報告する。
 既報のように、ジェイ・ブリッジは起死回生と、この医療再生ファンドをブチ上げ、自社(約27億円)も含め総額約41億円を九州の医療法人「杏林会」(横左写真=経営病院の一つ)に投じたものの失敗。今年8月末の償還期を前に、九州の別の医療法人「相生会」にその出資持ち分すべてを22億円で譲渡することを5月20日、IRしている。
港ブリッジは、神奈川歯科大学の投資分が7億4500万円とジェイ社に次いで多いことから、その“賛否”の確認を求めて前述のように確認書を出したわけだ。
もっとも、常識的に考えれば、とても賛成などできる話ではない。
すでに7000万円を出資していた「ふくや」らは虚偽の勧誘をしたとして、ジェイ社や桝澤元社長(上右写真)、港ブリッジの代表でもある山崎氏らに対し損害賠償請求訴訟を提起、刑事告訴も検討している。
また、小口の個人投資家は前出・山崎氏に抗議の「通知書」を送り、前出・相生会に譲渡することを決めた経緯、理由の記載文書などの内部資料を同じく6月14日までに提出することを要求している。
何しろ、相生会に売れても償還される額は出資分の約半分に過ぎない。しかも、自己責任ならまだしも、これら出資金は「(医療法人の)出資持分の取得にのみ充てられ、不動産の流動化のための資金には充てられなかった」「(不動産の流動化をできず、利潤を生む可能性がないこと)についての説明を受けていれば(略)そもそも出資などしてなかった」(前出・小口個人投資家の「通知書」=冒頭左写真=より抜粋)代物なのだから、無理もない。
さらに、詳細は後述するが、22億円よりもっと高値で購入してくれる医療法人が存在すると来ている。
こうした事情から、ジェイ社以外のほとんどの出資者は反対の声を上げている。
ところが、1人、神奈川歯科大学だけはジェイ社に対し、今回の“損切り”譲渡を「賛成」とするとの見方が出ている。
なぜ、なのか?


 実は6月7日、小口の個人投資家2名は連携し、神奈川歯科大学宛に「通知書」を送っている。
そのなかで、今後、ジェイ社の責任追及を徹底して行う決意を明かすと共に、昨年12月、ある弁護士から神奈川歯科大学は、相生会への22億円より、値で購入を希望している相手がいる(医療法人「池友会」福岡市)旨の連絡を受けている(上写真=その「通知書」)として、大口でジェイ社に一定の影響力を持っている神奈川歯科大学に対し、「安値での売却断行を阻止し、少なくとも公正な入札による最高額での売却を検討させる」べく、神奈川歯科大学に連携を持ちかけていた。
ところが、すでに神奈川歯科大学は代理人弁護士を介して、「いまのところ連携するつもりはない」との返事をしているというのだ。
 神奈川歯科大学といえば、一部理事などが資産運用で詐欺を行い事件化(下写真=同事件を報じるTVニュース)。また、88億円ともいわれる巨額損失を出して大きく報じられた。そして、その損失の大半はジェイ社関連のものと見られる。
神奈川歯科大学は5月、旧理事たち11名に対し損害賠償請求を提起し、仮差し押さえも実施しているが、その投資資金は生徒の授業料や国の補助金で賄われており、公的性格が強いことを思えば当然の処置だろう。
ところが、今回の相生会への譲渡につき、少なくともいまのところ、反対の意思をハッキリ表明していないのはどうしたことだろうか。
こうしたなか、関係者の間では、「先の詐欺事件があったことから、ともかくその関連の問題は早急に処理したいのでは」、さらには、「事件に問われなかった者がおり、ジェイ社側に恥部を握られているのでは!?」との声さえ出ている。
こうした誤解を招かないためにも、神奈川歯科大学はジェイ社側に対し、毅然とした態度を取るべきだろう。
前出・ふくやは、この売却話が本格化すれば、仮差し押さも検討しているようだ。
ところで、いまさらながらだが、ジェイ社自身はなぜ相生会への売却にこだわるのか?
22億円より高値で売れれば、ジェイ社にとっても悪い話ではないのではないか。
この疑問に関しては、こんな見方も出ている。
「桝澤(元ジェイ社社長)や杏林会の一部社員たちの過去の不正を封印し、引き続き彼らの利権を維持しようという自己都合が背後にあり、相生会と“密約”を結んでいるからではないか」

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