アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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損失約6・5億円の重大疑惑――「オーベン」に出された株主総会向け「質問状」

 本紙は来る6月11日(金)開催の株主総会において回答を求める、株主が投資事業会社「オーベン」(東京都世田谷区)の上野智司社長に宛てた「質問状」コピー(冒頭写真)を入手した。
オーベンといえば、旧「アイ・シー・エフ」。マザーズに上場していたが、証券取引法違反(偽計)の嫌疑で証券取引等監視委員会に告発され、佐藤克元社長、豊臣春国被告らは08年2月に逮捕され、同年4月に同社は上場廃止になった。
もっとも、事件化したのはごく一部で、当時、オーベンは次々と企業買収を行ったが、そのほとんどは実態のない会社で、当時の役員、関係者が裏で不正に利益を得たのではないかとの指摘がされていた。
 こうしたなか、上場廃止から約2年を経て、一部株主によって裏づけ調査がようやく進み、この度の質問になったようだ。
なお、この質問状には、株主総会で回答をせず、不問に伏す場合には、株主代表訴訟を提起する意向だと明記されている。また、並行して刑事告訴も行うようだ。
その疑惑の人物としては、前出・佐藤元社長の他、現社長の上野氏、川上八巳被告、「シグマ・ゲイン」の長田雄次社長などの名前が挙がっている。
本紙はこの5月9日、シグマ・ゲインの株主総会で飛び出した疑惑について報じているが、今回の件、シグマの社長まで出て来るのは、シグマがオーベン側に価値のない会社を買わせ不良債権化したまさにその案件についてのものだからだ。

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