本紙・山岡はもうかれこれ20年以上、上場企業を相手に取材活動を行っているが、こんなトンデモ対応をされたのは初めてのことだ。「日立化成」(4217。東証1部。東京都新宿区。冒頭左写真=川村隆会長。親会社「日立製作所」会長でもある)の広報に関してのことだ。
後述する、疑惑の医師の裏づけ取材で取材申し込みしたところ、「うちはつきあいのあるマスコミ以外、対応しないことにしています」「理由? 答える必要がありません」旨言われ、門前払いを食らったのだ。
未上場企業なら、その言い分は通じるかも知れない。だが、同社は東証1部に上場している4730億円(12年3月期。連結)の年間売り上げを誇る大手企業だ。
しかも、この件は、疑惑の医者に、日立化成の製造・販売する検査キッドにいわば“瑕疵”があると指摘され、同社の名誉にも関わる内容だ。これでは、同社は“瑕疵”があると認めたも同然。そうでなければ、商売相手だからと医師の疑惑には目をつむり、結果、被害拡大の懸念もあり、それを幇助しているといわれても申し開きできないのではないか。
そもそもの医師の疑惑は、こういうことだ。
本紙は今年5月2日、「『陽性』と嘘つきクスリ処方!? トンデモ医師の仰天手口」なるタイトル記事を報じている。まずは、そちらに目を通していただきたい。
このように、疑惑の医師は、告発者(患者)に「陽性」と診断を下したことに関し、検査キットに責任を押しつけているようなのだ。
しかも、告発者の証言によれば、日立化成のメディカル事業ユニットの「仲尾」なる者は、告発者の問い合わせて対し、クラミジアIgA抗体、IgG抗体は共に0・90未満の場合は正常値(陰性)と答えているのだ。