アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「エル・シー・エーホールディングス」で“乗っ取り”を巡って訴訟合戦に

「エル・シー・エーホールディングス」(旧「L’ALBAホールディングス」。東京都港区。4798。東証2部)といえば経営コンサルタント主体の会社だが、そのエル・シー側と、同社子会社(「インタープライズ・コンサルティングス」)元役員側との間で、実質、会社を“乗っ取った“、”そんなことはしていない”と訴訟合戦になっている。
8月2日、インタープライズは、同社元代表K氏や元専務S氏、元執行役員T氏ら個人、S氏が設立した法人としての「リブ・コンサルティング」らに対し、インタープライズのコンサルの顧客を不法に奪ったとして10億円強の損害賠償請求訴訟を東京地裁に提起した。
実はその前、今年2月に、“乗っ取り”旨の事実無根のことを書いたメールを従業員に送られるなどし精神的苦痛を被ったとして、S氏らがエル・シーとインタープライズに対し損害賠償請求訴訟を提起。さらに7月、リブはインタープライズを相手取り、「業務委託料等請求事件」(2億円強)も提起していた。
関係者がいう。
「この訴訟の流れだけ見れば、エル・シー側が反撃するかたちになっているが、それはこの“乗っ取り”が巧妙に隠蔽され、なかなか実体が発覚しなかった。そのため、提訴準備に時間がかかった結果です。
本来、会社を指導すべき立場のコンサルタント会社が、唯一の資産ともいうべきコンサルタント顧客を奪われてしまったのだから形無しです。しかもインタープライズは東証2部エル・シーの主要子会社なんですから、多数の株主や債権者にとっても、これは著しい資産価値の毀損であり、元子会社役員らによる特別背任事件といってもいい」
事の真偽は訴訟の行方を見守るしかないが、いずれにしろ、エル・シーの売上高(連結)が09年5月期の約47億円から今年5月期約11億円と4分の1以下に激減しているのは紛れもない事実だ。
しかもこの訴訟合戦、単なる元役員らによる顧客(社員も)引き抜きに止まらず、裏で怪しい人物が関与している可能性もある。

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