2月9日の『情報ライブミヤネ屋』(日テレ系)を手始め(冒頭写真)に、大手マスコミに次々と登場しているプロ野球で元同僚だったこともある野村貴仁元投手。清原和博容疑者(48)に現役時代からグリーニーという合成麻薬に始まりコカインや覚せい剤も譲っていたと証言。さらに、薬物に汚染された他の元プロ野球選手についても名前を出しているーーしかし、この野村氏、06年10月、自身、覚せい剤所持で逮捕され有罪判決。そして、その前から接触していた『週刊ポスト』が07年1月から巨人軍薬物疑惑連載を開始した時のネタ元。
したがって、野村氏は事情通の間では以前から知られた存在ながら、彼の立場が立場だけに、実は他局はあえて野村氏を起用しようとしなかった。ところが、前述のようにミヤネ屋が起用。その“インパクト”が大きかったこともあり、一挙に解禁に。ある意味、面白ければどんな者だろうが取り上げたもん勝ちという、わが国大手マスコミの節操の無さを物語っている典型例といえそうだ。
しかしながら、もし、清原容疑者の現役引退の引き金が、この野村氏の“嫌がらせ”が原因だとしたら、それでも取り上げるものだろうか。しかもかなりの取材謝礼を払って……。
ちなみに、10年近くも前に独占取材していた『週刊ポスト』は、清原容疑者逮捕を受けた2月19日号ではあえてこの野村証言を取り上げていない。他のマスコミ報道を受け、2月15日発売の2月26日号でようやく報じている(上写真)が、その際も野村氏の名前は伏せている。ポストなりの矜持というものだろう。