アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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参議院予算委員会で名指しされた「富士ソフト」の華麗なる官界・マスコミ人脈

 森裕子参議院議員(民主党。冒頭写真=本日の予算委員会での質問映像)といえば、本紙既報のように、この間、検察審査会の闇 について追及している方。
なかでも、いまもっとも注目されているのは、検察審査会の検察審査員は、わが国有権者のなかから無作為に選ばれていると思っていたら、その選定をするためのソフトに疑惑が持ち上がり、現在、森議員の調査チームは、選定の責任者である最高裁との間で丁々発止やりながら資料提供をさせ、その分析を進めているのは本紙読者ならおわかりの通り。
その森議員が本日の予算委員会で質問に立ち、その件に触れたのだが、何とまだ調査途中ながら、無作為に選んでいるはずのソフトなのに、裏手順のような操作方法が何通りか存在しており、恣意的に特定の者を選ぶ(例えば、結果的に検察の意に沿って強制起訴に持ち込める賛成票を投じてくれる人を選任することが技術的には可能であるなど)ことができることが、実際にそのソフトを使った実験の結果、実証されたと、いってみれば“爆弾発言”をしたのだ。
 そして、これが事実なら、とんでもない話だが、そのソフト開発を最高裁判所の発注を受けて行ったのは、東証1部のソフト開発会社「富士ソフト」(神奈川県横浜市。本社ビル=下写真。野澤宏会長=横写真)であり、ひじょうに高額で落札され、しかも一部に随意契約を含んでいる。保守管理なども含めこの間、我々の税金から約6000万円(富士ソフト分は内約5300万円)支払われていることを明らかにしたのだった。
これを素直に受け取れば、大いに問題あると思われるから、新聞なら本日夕刊、テレビも夕方のニュースで取り上げてしかるべきことだろう。
「それが事実なら、検察側にとって気に食わない政治家がいれば、例え通常の手続きでは起訴に持ち込めなくても、検察審査会を使って強制起訴に持ち込み、『起訴された者が政治家をやっていていいのか』と、世論誘導ができてしまう。小沢一郎は大物だから未だその職に踏み止まっているが、社会的に抹殺することも可能ですからね」(永田町関係者)
 だが、それほどの大問題にも拘らず、報じた大手マスコミはない。
しかし、富士ソフトの華麗なる(天下り)人脈を見ると納得できるというものだ。
その人脈を見る前に、富士ソフトそのものに関して少し説明しておこう。
東証1部に上場しているとはいえ、決して知名度は高くないからだ。
設立は1970年。東証1部に上場したのは98年のこと。いまも約1400億円(10年3月期)の年間売上高の約半分は日本IBMやNECなど大手メーカーの下請けとあっては無理もない。東京電気大卒の野澤会長が一代で築いた会社だ(社長の白石晴久氏は元みずほ銀行元常務)。
同社と、今回のソフト開発を発注した最高裁との縁はある。

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