アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

東証1部「プロネクサス」に関する告発文書が登場(1)

 東証1部で、上場企業ディスクロージャー、IR支援大手「プロネクサス」(東京都港区)に関する告発文書が出た。
日付は11月19日付。A4判5枚。タイトルは「東証一部プロネクサスを内部告発する」。 現役社員を名乗っている。(冒頭写真=「告発文書」)
本紙がこの文書を取り上げたのは、匿名ながら、その内容は極めて正確と思われるからだ。
この告発文書が、本紙へだけ出されたものか、それとも複数のマスコミに送られているかは不明だ。ただし、実は本紙は過去、プロネクサスの社名は出してないものの、複数の関係者から接触があり(直に会って身分を名乗った者もいる)、極めて具体的な内部情報を得て、記事化したことが何度かある。そして、その情報との一致点が極めて多いからだ。
それはともかく、プロネクサスに関して一般に知られた不祥事といえば、2007年6月、証券取引等監視委員会が告発して事件化したインサイダー事件が記憶に新しいのではないだろうか。
前述したように、プロネクサスは上場企業のディスクロージャーなどの支援を行っている。そのなかには、まだ公になっていない増資などに関して株主に連絡する文書の印刷などの仕事もある。
主犯の社員(44。当時)は、その葉書の校正等をする部署にいたことを奇貨とし、親族と共謀し、05年4月から06年3月まで、入手したインサイダー情報で、情報公開前に買い付け、公開後売り、18社、計約8億4000万円分の取引を行い、約1億1120万円の利益を得たとされる。
08年1月、秋田地裁(親族の地元の関係から)は社員には懲役2年6月(執行猶予4年)、罰金300万円、その他の親族4名も有罪で、かつ、計5名に対し総額約9億50000万円の追徴金支払いを命じている。
そして、この事件は不良社員らの不祥事として幕引きされたのだが、今回の告発文書は、決してそうとは言い切れないとしている。

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