アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(288)米国ピンクシートを利用した新たな未公開株詐欺にご注意

 相変わらず未公開株を巡るトラブルは絶えないが、ここに来て、米国ピンクシートを利用した新手の手口が注目されている。
ピンクシートとは、そもそもは米国の取引所(ナスダック市場を含む)非上場の株式や債券に関する売買気配を表示する電子システムであり、民間のピンクシート社(本社・米NY。冒頭写真は同社HPより)によって運営されている。昔は紙媒体で出ており、その色がピンクだったことから来ている。
一口にピンクシートといっても、現在は、「情報のない銘柄」から、監査済み財務諸表をSECに届け、100名以上の株主がおり、すでにそれなりの事業実態があり、さらに株主総会も開く「プレミアムQX」まで7段階の種類が存在する。
この「プレミアムQX」の企業だと、わが国の新興上場企業よりシッカリしているようにも思えるが、いずれにしろ、未公開企業であることに変わりはない。
わが国でも米国に倣い、証券会社は「グリーンシート」に登録された未公開株だけは販売を許されているのはご存じの通り。
さて、前置きが長くなったが、最近、同じ未公開企業でも、わが国のグリーンシート銘柄より、はるかに容易な米国のピンクシートのなかでも最下位の「情報のない銘柄」に登録させることで、何か信用があるように見せかけて、その企業の未公開株を販売したり、登録させた企業から多額の手数料を稼ぐ企業が現れ、注目されている。

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