アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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「西友」買収で注目――「トライアルHD」の重大コンプライアンス違反行為

「トライアルホールディングス」(141A。東証グロース。福岡市東区。永田洋幸社長=冒頭写真中央人物)といえば、今年7月に総合スーパー「西友」(東京都武蔵野市)を約3800億円で取得し完全子会社化。来期には連結売上高1兆円突破が確実視されている大手ディスカウント店。
九州地盤で郊外大手ディスカウント店主力。これまで東京には1店舗もなかったが、西友買収で一挙に首都圏でも都心にも進出。
上場は2024年3月に果したばかりで、首都圏での知名度は高くなかったが、一挙に全国区に踊り出ただけでなく、小売業の売上高規模からいえば、もはや「ローソン」を超え、「PPIH」(「ドン・キホーテ」など)にも迫る大注目企業だ。
ところが、その余りの急激な躍進ぶり(設立は2015年9月)故か、上場企業であれば猶更、信じがたいコンプライアンス違反行為をしているとの告発が本紙に寄せられたので報じる。
 トライアルHDは持ち株会社で、連結子会社「トライアルカンパニー」(トライアルHDと同住所)がそもそもディカウント店を運営しているのだが、そのトライアルカンパニーは2023年11月、建設会社A社(福岡県田川郡香春町)と「九重ハイランドホテル」(大分県玖珠郡九重町)の解体工事契約を結んだ。
同ホテルは経営不振により2008年11月事業停止。トライアル側は同地一帯で社員研修も兼ねた複数の温泉施設を経営しており、以前からその解体が課題になっていた。
A社はその解体工事を4900万円で請け負った。最初は8000万円を超える見積もりを出したが、トライアル側は5000万円以下で出来ないかと注文。そこで、A社はコンクリート殻の処理を産廃処理せず、現場処理すれば可能と回答。ところが、トライアル側は解体工事開始後に産廃処理に変更に。にも拘わらず、トライアル側はその産廃処理代1100万円を引いた3800万円しか支払わない。そこで、2024年7月16日、トライアルHD本社の談話室で支払いについての話し合いが持たれたのだが、何とトライアル側はその席に地元の同和団体幹部を同席させ、支払いを求めるA社社長を畏怖させたというのだ。

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