アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>福賀中の兜町アンダーワールド(82)「信用取引+先週の仕手株情報など」

7月30日の「日経」が、「信用売り残高水準 1年4カ月ぶり」と報じている。この、わが国個人投資家の思惑通り、週明け本日の東京株式市場で日経平均株価の下げ幅は一時900円を超え4万円を割ったものの、その後は値下がりした銘柄を買い戻す動きが出、終値は先週末と比べて508円90銭安い4万290円70銭だった(右下写真)。これまで買い続けていた海外投資家の売りが急増しそうだ。とはいうものの、未だ個人の信用買い残も高水準であることに変わりはない。
ところで、株式評論家や投資セミナー講師の多くは実は信用取引の計算もできない。評論家とはそんなものだが、ここで簡単に計算式を載せておく。

<例1>
信用保証金現金100万円 A株400円×7000株信用買い(280万円)
維持率は35・7%(100万÷280万)

A株が320円に下落した場合
(320円-400円)×7000株=-56万円
維持率は(100万-56万)÷280万=15・7% *20%割れで追証
追証解消には最低40万円必要
(100万+40万-56万)÷280万=30%

<例2>
保証金現金100万、B株券担保100万(8掛け)、A株400円×15000株信用買い=600万円

A株が320円に下落し、B株が1割下落した場合
信用評価損は(340円-400円)×15000万=90万円
保証金は、現金100万+株券担保90万=190万円
維持率は(190万-90万)÷600万=16・6% *追証発生
20%に戻すには
①25万円追加差し入れ
②Bを売却
担保証券は8掛けのため現金化で2割増える
(100万+100万-90万)÷600万=18・3%
10万円追加差し入れで20%回復

何通りもパターンはあるが、押さえておきたいことは、保証金は現物株だけではなく、常に現金も置いておくこと。30%下回ったら追証という認識を持ち、常に30%以上を維持すること。

さて、夏枯れか仕手筋の動きが止まっている。
大量保有報告にも表れており、計装・制御用が主体の電線中堅「JMACS」(右写真。5817。東証スタンダード。兵庫県加東市)は本多敏行氏の保有が6・79%⇒4・42%に、「エルアイイーエイチ」(5856。東証スタンダード。東京都中央区)は福村京子氏の保有が20・5%⇒19・3%に低下している。そんな中、しばらく低迷していた銘柄に新たな動きが出て来たという。

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