アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第152回「和泉雅子と日活女優」

最近は60年代アイドルの話題が多かったが、ここへ来て、和泉雅子(1947年生)が亡くなった記事を見てびっくり! 日活の青春アイドルというよりは、日本人女性で初めて北極点到達を果たした(1989年5月)ことで有名になり、写真も女優時代よりも日焼けした探検家の顔で記憶されてしまった。
ちなみに60年代日活女優陣といえば、吉永小百合、浅丘ルリ子、芦川いづみ、松原智恵子、和泉雅子というあたりが中心で、最年少の和泉雅子は、小百合の妹分といった感じであった。
高橋英樹の『男の紋章』シリーズや、舟木一夫のヒット曲を映画にした青春もの(『高原のお嬢さん』『北国の街』『絶唱』など)、山内賢とのデュエット(楽曲はベンチャーズだ)でおなじみの『二人の銀座』などなどが思い浮かぶが、この1本といったら、浦山桐郎監督の『非行少女』(63年)。
内灘闘争のニュースフィルムなんかも流れて、地域の分断や貧困、教育の問題など硬派なつくりで、浦山作品では『キューポラのある街』(62年)が有名だけど、去年何十年かぶりに名画座で再見したら、『非行少女』のほうが鋭い。和泉雅子も、吉永小百合より演技は上だと思ったな。
当時、モスクワ映画祭で、審査員だった名優ジャン・ギャバンが「この娘はすごい!」と賞賛したんだから、北極点到達だけじゃないのだ。調べてみたら、芸能誌の『近代映画』のオールスター投票・女性部門で64年から68年まで5年連続ベスト10に入って、特に66、67年は吉永小百合に次いで2年連続2位の座をキープしてたんだから、軽く見ちゃダメよ。
しかし、テレビのワイドニュースなどでも、そんな和泉雅子の足跡(映画のシーンも入れて)をちゃんと伝えてないのは、困ったもんだ。
吉永と和泉の2人は、実はもっと若い頃(中学生くらいか)、吉永は『まぼろし探偵』、和泉は『少年ジェット』に出演していた。話はそれるけど、あの手の少年ヒーローものの主人公って大人になってそれなりの役者で活躍したって話をほとんど聞かない。たま~に、「あの人はどうしてる」的な企画で、「今はスナックの店主をやってる〇〇さん」なんて感じで出たりするけど、そこへいくと吉永と和泉のその後の活躍ぶり(女優だけでなく)は奇跡のようなものだね。

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