アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第145回「ジジイになった少年探偵団」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 今年は江戸川乱歩没後60年だという。高校生時代に乱歩にはまって、あの頃(69年~)出ていた春陽堂文庫で読みまくっていたもんだけど、子どもの頃にさかのぼれば最初の乱歩体験は、テレビドラマの『怪人二十面相』(58年~60年)と『少年探偵団』(60年~63年)だね。タイトルは違うけど、明智小五郎と少年探偵団VS二十面相(変幻自在の怪盗で素顔が分からない)の構図は同じだ。子ども向けの単行本もよく読んでいたっけ。最初に観た『怪人二十面相』は、家でテレビを購入した59年頃だったと思う。こちとら6歳だったもんで、オープニングで二十面相が不気味な形相で高笑いすると「こわいよ~」なんて別の部屋に逃げていたのさ。
 さてこの少年探偵団なるグループとは、リーダーの小林少年(中学生くらいか)だけが、明智小五郎の弟子というか少年秘書みたいな役回りで、あとはほとんど小学生。探偵といっても子どもなので、尾行したり、二十面相の隠れ家を探したりと、ほとんどやってることは探偵ごっこ。それでもテレビの影響は絶大で、少年探偵団ごっこが流行った。街中で、「あのオヤジ怪しいぞ、二十面相かも知れない」なんて勝手に決めつけて、こっそり後を付けたり、古びた洋館なんかがあると「ここが隠れ家だろう」と、勝手に呼び鈴を押して一斉に逃げたりして楽しんでいたのだ。そして当時のガキどもをその気にさせた「あるもの」があった。それが「少年探偵手帳」なのである。

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