アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(422回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(3月31日~4月4日)

プロフィール 投資歴26年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は、37,120円と前稿比-557円(※前項比+624 →+166 →▲269→ ▲1621→ ▲372→ +362→ ▲785→▲360→+1481→▲739→▲705→+193円(大納会))の下げとなった。その後、ミシガン大学消費者信頼感指数が発表されると、インフレの高止まりや消費懸念が台頭し、日経平均CFDは36,300円と暴落して引けている。今のところの直近安値は、3月11日(火)35,987円。

ドル建て日経平均の終値は246.3ドル(※前稿252→249.3→ 250→ 247.7→ 257.7→ 256.5→ 255.8→ 255.8→ 257.3→ 247→ 247.5→ 252.6 →246.7(大納会))。3月11日に245ドルがあった。
週末金曜日までの1週間では日経平均が-1.5%安で、ドル建て日経平均株価だと-2.28%安となっており、かなり為替に助けられた下げ方になっている。ただ米国時間を反映して考えると、日経平均は-3.65%安、ドル建てでも-3.85%安となる、もう為替では吸収できない下落が起こったことがわかる。

NYダウは、週間で-401ドル安となる41,584ドル(※前稿比+497→ ▲1314→ ▲1039→ +413→ ▲1,118→ +243→ ▲242→+121→+936→+1550→▲794→+151→▲259)。※最高値は2024年12月5日の45,074ドル。 ※3月13日に40,662ドルが直近最安値。

ナスダック100は19,281Pと、前稿比-473P安(※前稿比+49→ ▲496→ ▲683→ ▲730→ ▲501→ +624→ ▲23→ ▲296→ +333→ +594→ ▲450→ +183→ ▲175)であった。※3月13日に19,153ドルが直近最安値。

さて、前述の通り、週末金曜日の米国市場(S&P500)は、ミシガン大学消費者信頼感指数で1年先期待インフレ率が5%と発表されると、3月10日の-2.7%安に次ぐ、今年2番目の下げとなる-2%安、と大き目の暴落となった。その結果、日経平均株価先物は36,300円まで下げ、今年の最安値(35,987円3月11日)を前に瀕死の状態だが、ドル建てでみると、242.3ドルとなり本年最安値を更新してしまっているため、需給上の観点からもこれはいただけない状態と言わざるを得ないだろう。ちなみに、S&Pは現値5,581Pで、本年最安値は3月13日の5,505P。ナスダック100は現値が19,281Pで、本年最安値は同じく3月13日の19,153Pである。

ちなみに週末の大幅安を受けて、筆者が「これはヤバイ事態だ…」と考えたのは、わかりやすい、大きな下げの理由(きっかけ)がなかったことからだ。
すべての投資家は4月2日のトランプ大統領の「米国の解放の日」を前にしてフリーズしてしまっており、とてもではないが「買い」の注文は入らず、「売り」注文一辺倒になってしまっているようだ。ただ、米国市場が始まって、ミシガン指標の発表後、ここで一気に下がったものの、そこからはもみ合いに終始して場が引けていることは買い方にとって唯一の救いであろう。

さて、今週のストラテジーへと移りたい。
今週は何よりも4月2日(水)の「米国の相互関税」発動がキーだ。日本市場がこれを反映するのはおそらくは3日の木曜日だろうが、事前にこうなるというような確定報道がでても、トランプがこれを容易にひっくり返す可能性があるので、ようするに4月2日が過ぎないと投資家は腰を据えられないだろう。よって、4月2日(水)までは問答無用に市場は弱含む予想で、あらゆる指数が年初来安値をめぐって攻防戦を繰り広げるものとみている。

またトランプ大統領は「相互関税」に関して、直近において「寛容なものになる」と発言して株価指数は先週の前半は上を向いていたが、関税が発動されれば、EU(ドイツ、フランス)や、カナダ、メキシコは報復関税をするだろう。そうなればトランプ大統領もさらにエスカレートする可能性が高い。ようするに実際にそうなってみて、株価指数がさらに下げるのか? 織り込んでいて下げ渋って反発しだすのかは、その時点にならないとわからないといっていいだろう。

また、今年に入って一番下落率が高い「米国半導体SOX指数」であるが、3月25日にアップデートされた「SEMI(国際半導体製造装置材料協会)」の発表をみると、2025年の投資額は+2%の伸びとなっている。これは筆者の少し前の記憶では、2025年は+15%だったのだが。どうもトランプ政策によって、成長が2026年に後ずれしたようであるが、これが4月中下旬以降に発表される2025年度の企業決算予想に反映されるわけで、たまったもんじゃない。
ただ半導体SOXチャートをみると、今が半導体株を買う大チャンスなのは間違いないだろう。

確かに生成AI関連に関しては、いまのところわかりやすくビジネス(※爆発的に売れる商品、サービス)などに結び付けられているものがまだ出てきていないように思うが(※そもそもオープンAI社も2029年まで赤字見通し)、アート、教育、広告、バイオ支援、介護、コールセンター、ロボット、そんな高度なAIではなくともIoT(Internet of Things)になる流れは止めようがなく、世の中は将来的に半導体だらけになるのだ。よって、筆者の目には下落が止まらなくなっている検査装置「アドバンテスト」(6857)などは、もうよだれが出そうな思いで映っている。なんたって高値から30%引きになっているのだ。ただ、おそらくまだ今は買い時ではないだろう。

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