●4大証券と旧・第一勧業銀行による利益供与事件の主人公・小池隆一氏
本紙は、この連載の7回目「身内からも『告発文書』」登場。犯人捜しに必死の荒木氏」のなかで、荒木民生代表に関する疑惑を記した、かなり信ぴょう性が高いと思われる「内部告発文書」が出ており、その資料のなかには「日本全体を騒がせた大物総会屋と荒木代表とが懇意であることを証明する裁判所資料もある」と記した。
その総会屋とは、小池隆一氏のことである。
97年に勃発したこの利益供与事件、取るも取ったり、小池氏は4大証券と旧・一勧から総額実に約128億円の融資を受け、企業側で逮捕された者は32名にも及んだ(起訴猶予の4名は除く)。
小池氏は大物総会屋・小川薫氏のところに弟子入り。その後、仕手筋としても有名な糸山英太郎元代議士、大物総会屋・木島力也氏、政界フィクサーだった児玉誉士夫氏等と交流を持ち、めきめき力をつけ、やがて自身が大物総会屋になる。もっぱら与党としてで、“企業の黒幕”とも言われた。
同事件では、99年4月、懲役9カ月、追徴金約6億9363万円の実刑が確定。服役し、とっくにシャバに出ていた。