アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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新聞業界のタブー 新聞販売員殺人未遂事件と全国紙販売店の闇

●本日掲載誌発売。『別冊宝島Real064 実録!平成日本タブー大全』(宝島社) 全国書店で、上記小見出しのムック本が発売されている。  本紙・山岡は同書の中で、大阪市内で2003年9月に起きた、新聞販売店元従業員による殺人未遂事件を素材に、新聞業界のタブー、全国紙販売の闇をほんのわずかながら追及したつもりである。 本紙では、すでに05年4月29日、「販売員に人権はないのか!? “リストラ殺人未遂事件”の背後に新聞拡販競争の闇」なるタイトルで若干報じている。 誤解を恐れずにいえば、全国紙は「紳士が書いて、やくざが売る」とも揶揄される面がある。 世界でもおそらく少数派である専売店による宅配システムは、購読者に取って便利といえば便利。 だが、「日刊ゲンダイ」や「東スポ」といった夕刊紙は1日1日が紙面(見出し?)の勝負であるのに対し、全国紙は月極契約で、しかも実質的には購読者がキャンセルしなければ自動更新するという長期購読システム。しかも、その契約は、紙面内容というより、未だに景品などの魅力と、勧誘員による“押し売り”に負っている面が大きい。さらに、新聞社と専売店の契約は一方的にいつでも新聞社側が切れる「片務契約」であり、そこで働く従業員の地位は決して高くない。 改めて考えてみると、紙面では「選択の自由」、「原則、自由競争」、「労働者の雇用条件向上を」などと謳いながら、自らの販売システムは矛盾している。そして、その結果、米国の「タイムズ」といった有力紙がせいぜい数十万部であるのに比べ、数百万部、かつては1000万部ともいわれたほどで、かつての「プラウダ」や「人民日報」など共産主義社会の機関紙並の巨大部数を誇り、それも目の肥えた読者でなければほとんど紙面に差がない全国紙がほんの数紙、横並びするその様は異様ともいえる。 もっとも、その全国紙もインターネットの普及などにより、確実に読者離れが進んでいるのはご存じの通りである。 一購読者というより、末端の販売員の視点からルポしたつもり。書店で、少しめくって見ていただければ幸いです(定価1200円+税)。 (写真左は、殺人未遂事件を起こした元販売員が、リストラ後、所属していた右翼団体本部が入居していたマンション。写真右は、同元販売員がリストラ前、2人の娘さんと共に住んでいた文化住宅)。 P・S 掲載誌には現場取材での写真が4点使用されていますが、編集上のミスから、内3点のキャプションが、別の写真の分になってしまったと編集者より報告がありました。増刷の際には、必ず訂正するとのことです。この場を借りまして、本誌・山岡からもお詫び申し上げます)…

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