アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(398回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(10月7日~10月11日)

プロフィール 投資歴26年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は38,636円と、前稿比-1,194円(※前項比+2107→ +1142→ +190→ ▲2257→ +284→ +364→ +3038→ ▲885→ ▲1757→ ▲2397→ ▲1127→ +279→ +2329→ ▲13→ ▲219→ +134→ +196→ ▲158→ ▲141→ +558→ ▲7→ +301→ +867→ ▲2456→ +532→ ▲1377→ ▲519→ +2181→ ▲982→ ▲222→ +812→ +612→ +1590→ +739→ +407→ ▲212→ +386→ +2200→ +208→ +198(2023年12月4週))の大幅安となった。※2024年8月5日先物30,380円あり。
石破ショックが起こった9月27日(金)の深夜、日経平均先物12月限は37,440円となり総悲観ムードが漂ったが、たった1週間でその水準から、だいたい半値とちょいの戻しとなって先週金曜日の現物市場を終えたわけだ。
そしてその夜、米国で10月雇用統計が発表されると、にわかには信じられない!?ような好調な数値が発表され、日経平均株価先物12月限は39,560円まで上昇して引けている。

NYダウは、週間で+40ドル高となる42,353ドル(※前稿比+250→+669→ +1049→ ▲1218→ +388→ +515→ +1162→ ▲239→ ▲852→ +301→ +288→ +624→ +257→ ▲31→ +561→ ▲210→ +113→ ▲384→ ▲933)。本年最高値は8月30日の41,585ドル。
ナスダック100は20,035Pと、前稿比+27P高(※前稿比+217→ +277→ +1093→ ▲1154→ ▲145→ +212→ +995→ +72→ ▲582→ ▲499→ ▲809→ ▲61→ +710→ ▲18→ +40→ 659→ +464→ +271→ +262)。2024年7月11日20,691Pが最高値。

先週の金曜日の「米国10月雇用統計」で、こんなドラマテックな展開が起こるとは思ってもみなかった。
最も注目された失業率が+4.1%と、前月比で低下した上、雇用者数がサプライズすぎる強めの数値で出た。またその上、これまで散々前月分の雇用者数が下方修正されてきた歴史があり警戒されていたが、今回はなんと過去分まで上方修正だ。さすがにこの事態を予測していた市場関係者は極めて少なかったようで、発表されるや否や、指数は上にぶっ飛んだ。
そう、現在の水準は、高市新総理誕生まじかで【サナエノミクススタート】だと期待された9月27日(金)PM15:15あたりの株価(39,800円)まで上昇しているのだ。

足元の日経平均株価の推移を確認すると、9/26 +1,000円→ 9/27 +900円→ 9/30▲1,900円→ 10/1+700円→ 10/2▲800円→ 10/3+700円→ 10/4+80円 →10/5夜間+900円となっている。
9/26(木)からの市場は、高市総理誕生を折り込みにいく形で上昇し、9/30(月)は石破首相誕生でショック安となったが、これまでの上昇を吐き出しただけでニュートラルになった感じだろう。
そこからは一進一退をしたものの10/3(木)に米国の経済指標が良いことから上方向にジャンプ。そして10/5(金)には米国10月雇用統計でビックリサプライズとなり、現在はサナエノミクス開幕前夜まで株価水準は上がってきている。
これ、何を言いたいのかと申しますと、「いまは需給がかなり良いですよ!」という話だ。
2024年に入ってから日経平均株価の推移をみると、38,000円~38,500円の間の出来高が146兆円と最大で、38,500円~39,000円の出来高が2番目で126兆円。3番目に多いのは39,000円~39,500円の76兆円であることから、この3つのラインを上抜けしている事実は大きい。
TOPIXに関しては、週末の先物の終値が2,753Pであった。
2024年に関しては2,700P~2,750Pが222兆円の出来高で圧倒的に多く、これを上抜けてきている。2750P~2800Pが127兆円で二番目に多い状況であり、こちらはクリアできてはいないものの需給状況は快晴とはいかないまでも〝青空〟状況なのである。

さて、それでは今週のストラテジーへと移りたい。
上記で説明した通り、確かに現在の需給はよく(※負けている人が少ないから売り需要が低く、逆に売りポジションを持っている人は買い戻したくなる)、本来であれば、このあたりで年末ラリーを期待して株式を買っていくのも正しい投資行動だと思うのだが、今年は11月5日の米国大統領選挙がまったくどうなるかわからないほどの接戦となっていることで、11月に入るまでは、米国3指数が最高値を更新するような強い展開になる蓋然性は極めて低いと考えている。
また、上院選挙に関しては、共和党が占める可能性が高いということが明らかなだけで、大統領選挙と、下院議員選挙の趨勢は全く読めない。そして株式市場は、両極端な政策を掲げる大統領候補者2人の、どちらの誕生を望んでいるかもまだはっきりしないという有様だ。
おそらく大統領と、上院、下院が適度に【捻じれ】になって、なんの法案もうまく通らない状況を望んでいるのか? とも思える始末。この状況では、不透明感が強過ぎて米国株式市場に大きなマネーが入ってくる可能性は極めて低いであろう。
となれば、米国のミラー相場である日本株式市場に大きなマネーが入ってくる可能性はない。よってしばらくの間は〝命大事に〟の方針で、リスクを控えた投資をするのが一番良いのではないかと考えている。そして、何かのきっかけで大波乱があった際のために潤沢にマネー(待機資金)確保しておく必要があるとも感じている。
ただ、日本株に関してはテクニカルの項(海外勢の投資動向)に記しているが、まったく買ってきていない。買ってきていない以上、ここから大きく売ることも難しそうだと考えると、次の何かしらの波乱の際には、先回りして株式を買って、大統領選を越えて、年末ラリーを楽しむのが良いとも考えている。
そして、いつも通り忘れてはならない節目。これを割ったらマズイというポイントを記して〆させていただく。
S&P500指数であるが、5,670Pを下回ると年初来高値越えを否定する形となる。また、5,615Pは、FOMC前の水準であり、これを割れる展開となればチャート的にも売りが強くなることは必然。こうなったらいったんの撤退したい。
逆にそうならなければ、業績見通しもよいことからしばらくはFRBによる利下げという名のもとの【金融相場】が続くと考えていきたい。

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