金融機関向けシステム開発が主力「ピクセルカンパニーズ」(2743。東証スタンダード。東京都港区)は昨日、特別調査委員会の設置をIRした。
それによれば、昨年10月、証券取引等監視委員会(SESC)から金融商品取引法に基づく開示検査を受けていたが、今年6月、SESCよりこの疑義について第三者委員会による調査を行うように要請があり、7月5日に特別調査委員会を設置したという。
7月5日設置で、なぜ今ごろになって明らかにするかというと、SESCから疑義の詳細が示されていなかったからなどと言い訳しているが、監査法人「アリア」から疑義の事実関係が解明されるまで監査できないと言われ、本日に予定されていた2024年12月期第2四半期決算が発表できなくなかったからだ(本日、半期報告書の提出期限延期もIR)。
ピクセルは疑義の根拠も明らかでないというが、13日に公表された疑義の内容によれば、吉田弘明社長(冒頭写真)個人の借金の返済を子会社(当時)の取引先への前渡金(3億5000万円)で払ったのでないかとか、この3億5000万円の連帯保証をピクセルがしているが取締役会の承認を得ていないとか、事実であれば特別背任罪などに抵触し得るのでないかという重大な疑義だ。
そのため、ピクセルの本日の株価はストップ安となり、前日終値(144円)の50円安(ー33・6%)の99円まで急落している。
本紙がこのように厳しく報じるのは、本紙既報のように、吉田社長に関しては以前も金銭に関する疑義が出ていたからだ。その借金の金額は今回と同じ3億5000万円(横左写真)。しかも、その3億5000万円の貸主は、本紙が大阪のお寺「正圓寺」の乗っ取り疑惑を報じたところ、提訴などして来て現在も係争中の中務稔也(横右写真)が代表の「ユニテックス」(大阪市浪速区)という会社だ。