アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第127回「『シブいビル』に堪能」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 少年時代からビルフェチだった。昭和戦前期に建てられた年季の入ったビルはもとより、高度成長期に乱立したビルも好きだった。特にデパート、映画館(今はシネコンばかりだけど)、外観を眺めているだけでもうっとりする。そんなビルフェチにとってグッとくる本が文庫化されたので早速購入したよ。『シブいビル 高度成長期生まれ・東京レトロビルガイド』(鈴木伸子著。白川青史写真。河出文庫)。
 もとは2016年にリトルモアから刊行されたものだが、そこで紹介された26のビルのうち6つが、文庫では「失われたシブいビル」になってしまった。いずれも東京オリンピックの前後を中心に大体1960年代に建てられたもので、なかでもこちとらのフェチ欲がそそられるベスト5が、有楽町の東京交通会館、新橋の新橋駅前ビルとニュー新橋ビル、池袋のロサ会館、中野の中野ブロードウェイだね。それと「失われたビル」では、銀座のソニービルと有楽町ビル。このベスト7抜きでは青春時代は語れんぞ。
 そんななかで最近、一番気に入ってよく行くのが有楽町の交通会館だ。ここは全国各地のアンテナショップが豊富にあるのと、ディープな感じの大衆酒場、中華、キッチン、純喫茶、ラーメン、郷土料理とか、よくある駅ビルなんかとは違う個性的な店がたくさんある。それから1階入口から中央階段の3階までの壁一面に広がった大理石のモザイク壁画、昔は回転していた(~2018年まで)。展望レストランというのもカッコいい!

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