このコロナ無料検査補助金詐欺事件とは、今年2月14日、大阪府警が松野貴志容疑者(冒頭写真。49)ら5人を逮捕した件。
松野容疑者は岐阜県瑞穂市の現職の市議だった(2016年に初当選し2期目。22年には市政施行後最年少で副議長に就任。逮捕後の逮捕同日、一身上の都合を理由に議員辞職願を提出)。
この松野容疑者、医薬品販売会社「新日本薬品」(岐阜市)の代表でもあった(逮捕後の3月20日に代表も取締役も辞任)が、薬局運営会社で、大阪府内で新型コロナウイルス無料検査所を約30カ所運営していた「StarSeed」(大阪西区)に抗原検査キットを卸売りしていたところ、このStar社会長の中垣裕資容疑者(右下写真。37)、役員の佐藤大介容疑者(同)らと共謀し、検査キット仕入単価を水増し請求し、府から補助金9億円を詐取していた詐欺容疑。
実際の検査キットの1台の仕入単価は1210円だが、最大その約2・5倍で府に請求し、松野容疑者もこの虚偽の申請書類作成に関り、利益の一部を受け取っていたと見られる。
この5容疑者、3月5日には同様の手口で府からさらに補助金約14億円を詐取した容疑で再逮捕されている。
総額約23億円分を2022年6月~23年3月に無料検査した分で、使った検査キットは約18万件分と見られる。
こうしたなか、本紙に関係者からこれら容疑者の件でまだ報じられていないことがあるとして告発があった。