アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(97回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(9月3日~9月7日)&MY注目銘柄

■プロフィール 投資歴18年、出版社勤務の兼業投資家。投資に必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」、3に「ファンダ」だと考えており、勝ってもおごることなくたえず反省を繰り返し、安定して資産を増やす投資を心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
 先週末の日経平均株価の終値は22,865円と、先週末比で、+263円の反発となった。前稿では強気の相場見通しを記したが、全体的に報われた方が多かったはずだろう。前稿で注目銘柄とした『アエリア(3758)』は、台湾版の配信が決まり920円どころから1180円ラインまで28%の急騰をみせた。ただ、米中貿易戦争が加速する地合いで、中国関連の景気敏感株『SUMCO(3436)』、『コマツ(6301)』は戻りがやけに鈍いのは気になったところ。
そして今週は、現在の日経平均株価が安値圏か? それとも高値圏なのか!? その答えがでる週となる可能性が高い。筆者は、これまで再三にわたりご指摘させていただいていたとおり、現在の日本企業の稼ぐ力は過去最高水準で、本年の見通しが現状の貿易戦争の渦中においても明るさが消えないことから、極端な割安水準におかれていると考えている。週明け9月4日(火)から、例年、日本市場の売買が戻り平時となるので、ここから海外投資家がどう動くかで、その答えがでるわけだ。
 ただ今週、米国・トランプ大統領は、中国への貿易制裁として2000億ドルの追加関税(25%)を、早ければ9月7日以降に発動する予定だと報道がでている。これまでの貿易関税は総額500億ドルだったことから、その額は半端ではない。これに中国がどう応えるか? いまのところ600億ドルの報復関税を課すと声明を出しているようだが、仮に2000億ドルの貿易関税相当になるように、600億ドルの貿易関税を80%以上にするなど強硬姿勢を貫くようであれば、さすがに市場はリスク回避一辺倒な状況に陥るだろう。中国は、「米国との通商問題は、対等な交渉のみ解決可能」だと強気の姿勢を崩そうとはしていないため、警戒モードを解くわけにはいかない。
ただ、注目点はトランプ大統領の支持率。リアルクリアポリティックスのサイトを見る限り、中間選挙が迫ってきているこの状況下で、同大統領の支持率は42.2%とドンと落ち込み、逆に不支持率が54.1%とジワっと上がってきている。トランプ大統領としては、中国叩きをすることで支持率を上げていく方針だったはずだが、さすがに舵を切りなおす必要性がでてきた、といったところだ。これが、中国との貿易戦争の緩和に一役買ってくれることを願わずにはいられない。
また米国債券に関しては、ここまで投機筋が大量に空売りポジションを持っているが、9月26日のFOMCにかけて、米国債が買い戻されるシナリオが考えられる。こうなれば、国債金利は低下することになり、ドル高も誘発して日本株式の優位性が際立つはずだ。
さて、今週のストラテジーへと移る。日本株式市場の趨勢は、今週の火曜日以降で売買代金が膨らんだ時に決まると考えている。下値の目途としては、まず一番重要な指示線である200日線が22,408円であるため、これを割ったならば問答無用で『日経ダブルインバース(1357)』と『国際のETF(1552)』を保有する予定だ。トピックスと比較して日経平均は相対的に買われており、なんちゃらショックが起こりやすい状況だということはしっかり認識しておきたい。ただ、テクニカルの項で後述しているが裁定買い残の水準が低いので、下値はそれほど大きくはならない可能性が高いとみている。
また、上海株価指数が2,725元と安値圏であるため、2016年1月28日の「人民元切り下げショック」時の安値2,638元は覚えておいて損はない。仮にここまで下落した際は為替水準で、リスクオフの円高となっていないか? を確認しつつリスクヘッジポジションをとっていきたい。
★以下の「今週の注目銘柄」は1つ。

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