アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(363回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(1月22日~1月26日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週金曜日の日経平均株価の終値は35,963円と、前稿比+386円(※前項+2200→+208→ +198(2023年12月4週)の上昇となった。
先週は指数が大きく乱高下したが、結局、週末金曜日には、日経平均CFDは36,269円と最高値を更新して引けている。※直近安値は2023年10月4日に30,488円(※30,269円がCFD最安値)。2023年の高値は6月16日の34,003円。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、2,510Pと先週比+16P高。
NYダウは、週間で+271ドル高となる37,864ドル(※前稿比+127→+80→+81)。史上最高値更新。
ナスダック100は17,314Pと、前稿比+481P高(※前稿比+527→▲471→+154)。史上最高値更新。2023年の高値は11月22日の高値16,212P。

先週は17日(水)に日経平均株価は、1月SQ値である36,025円を突破し、36,239円まで上昇するもそこから状況は一変し、引け値は35,478円まで、-761円の大幅安となった。筆者はこの時点で日経平均先物のショートを持っており、しかも15日(月)に36,008円まで担ぎ上げられ、その後の時間外で一旦上に行くも失速したのを見て日経平均先物のナンピンを敢行していた。
結局、17日(水)の引け後の時間外に、保有していた先物のショートは、ナンピンした分がまるまる利益となったことと、メンタルがもたない(※睡眠に支障が出た)わかりやすい事情からここで決済この売り建ては、枚数的にはナンピン分も合わせて、たかが2枚なのだが、先物取引の〝売り〟に関しては、問答無用でいつもメンタルが持たない。概念的には現物のヘッジがしたいだけの行為なのに、脳が拒絶してしまうのだ。結果的には、週末金曜日に大暴騰があったため、現状においては完全なるボラティリティのラッキーパンチの形で勝利を収めたわけだ。

さて、今稿はさっそく今週のストラテジーへと移りたい。
筆者は、先週の木曜日の引け後に、東証の「投資部門別売買状況」の適時開示を見て、声が出てしまうほど驚愕した。1月2週目は日経平均株価が2,200円も上昇したわけで、海外投資家が+1兆4543億円(先物+4954億円、現物+9589億円)の買い越しだったのは理解できる。ただ、なんと個人投資家は-1兆2167億円もの大量売り越しになっているではないか!?
また、1月12日時点の信用残高をみても、個人投資家は3兆4542億円と、前回報告比で1639億円の減少となっており、逆に信用売り残は8736億円と前週比+1706億円の増加となっており、大ヤラレした個人投資家多数になっていると考えている。そこで筆者は、週末の金曜日から、ドテン買いに転換した。ここから個人が買いにいくのを確認できるまでは、【ボーナスタイム】になると感じたからだ。
また、2023年11月頃からここまで日経平均が爆騰するなかで、世界中の投資マネーが、中国投資を避け始めていることは理解していた。不動産バブル崩壊からの金融機関破綻の連鎖はこれからであることは自明だ。そしてその投資マネーの代替先として真っ先に浮かぶインドは、国内の保護意識が強く、またマーケットの規模の面からもまだ物足りない。そこで、投資先に万年割安で、かつインフレへの胎動が感じられて成長できる日本が選ばれたのだろう。この流れは、中国が立ち直るまでは続く可能性がありそうだ。そうなると全人代の3月15日までは続くか!?
そして、もう1つの側面。こちらは筆者の力量不足からスルーし続けてしまっていたのだが、米国FRBのドルのバラマキの終焉問題が、昨年末から話題になっている。これ、どういうことかというと、リバースレポで回収された資金が、2023年半ばから急速に株式市場に流れこみ、米国株を押し上げる流れが続いているというのだ。

リバースレポとは、お金が余っている主体(MMFなど)が、FRBに短期間でお金を貸して利子を得ること。この金額が増えると、市場のドルをその分だけ回収していることを意味する。ようするにこれが減って株式市場、債券市場に実弾マネーが流れ込んでバブルになっているということである。
この話題は2023年の12月から各方面で情報が出回ってきたが、筆者の理解が及ばなかったこともあり軽く考えてしまっていたが、この資金が5月を前に枯渇する状態だと、市場に理解が進みだすとこれに呼応するように、FRBでQT(量的引き締め)の終了が議論される流れに変わっている。
大切なことは、いつもこの記者さんの発信になるが、WSJでFRBの番記者であるNickさんも、「今年一発目となる2月始めのFOMC後、FEDのメンバーでQT減速の検討を始める」と発信していることから、この流れに変化がない状況ならば、少なくてもしばらく株式市場は好地合いを継続する可能性が高そうだ。
また、ここにきて需給面の改善は著しい。日経平均先物は先週末に36,300円をつけており、年初来高値を更新。そしてS&P株価指数も、ナスダック100指数も、半導体SOX指数も年初来高値となった。
また前稿で、ここまでの大幅上昇がここから始まる決算への期待で上がっているとはとても思えない、と記した。特にS&P株価指数の構成銘柄のほうで顕著であるが、2023年9月末までは、前年比で+8%程度の利益の伸びを予想していたが、2024年1月5日には+1.3%まで利益予想が後退している。ただこれはもはや逆に考えて、決算前に下方修正ラッシュが起こったことが幸いし、逆にコンセンサスを越えるのがたやすくなるという記事が出ていた。筆者の考えとしては、結局は2024年度の通期のガイダンスしだいであると思うが、今週から始まる決算へのハードルは、かなり下がっていることも支援材料になる。
こう考えた結果、週末にいろいろ買い足し、現在の筆者の持ち株は以下となっている。

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