X(旧ツイッター)上のトンピン氏のポスト(ツイート)によると、「海帆」(3133。東証グロース。名古屋市中村区)の大株主に登場も、「東海東京証券」から海帆株が移管されていないという。
分かり易く説明すると、東海東京証券から別の証券会社(以下A証券)へ保管振替制度を利用して株券を移管するというものだ。
通常はA証券担当者に「東海東京証券から〇月〇日に海帆株が入庫される」と事務方より連絡が来る。〇日は1、2日。それは東海東京証券も確認済みのことで、通常では受渡不能はあり得ない。東海東京証券の担当営業マンも端末のPCを見て預かりを確認して移管の手続きを行ったはずだ。でなければ、手続き自体ができない。
にも拘らず、移管ができないとはどういうことか?
こういうことが考えられる。確かに東海東京証券は海帆株を預かっている。しかし、その株を貸株としてどこかに貸し出した。貸株に回しても営業マンのPCには預かりが表示される。そして借りた投資家はその株券を売却するも、期日までに株券を返済しないでいる。それで端末には預かりが表示されるも、実際には預かりがないということだ。
ヘッジファンドなどが借株による売り崩しはよくあるが、貸株料、期間など契約に基づいており、受渡事故はマズない。そのマズない事故が起こったということだろう。
Xを見る限り、トンピン氏は被害者である。
東海東京証券は市場で海帆株を買い集めて渡すか、大株主に頼んで株券を調達するかになる。トヨタやソニーといった大型株なら何ら問題ない。しかし、海帆の場合はそう簡単にはいかないだろう。この受渡事故で当局がどう動くのか注目だ。
その他、先週は中国仕手筋にも動きがあったようだが、おそらく長期での仕掛けと思われるので、話が進展したころに取り上げる。