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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第109回「ゴジラ-1.0」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 待ちに待った『ゴジラ-1.0』(監督・山崎貴。制作・東宝など。11月3日封切り)を観てきたよ。あの『シン・ゴジラ』以降は、もう新たなゴジラは誰がやっても無理とまで言われていたのに、そうかこの手があったかと感心してしまった。
 こちとら最初のゴジラ体験が61年前の1962年の夏休み、小学3年の時に親父に連れられて封切りで観た『キングコング対ゴジラ』だから入れ込みはハンパじゃない。しかし、その後、数十本も作られながら、これぞゴジラの本命だっていうのになかなか出合えなかった。皆が絶賛する『シン・ゴジラ』だって力作だけど好きになれないな。
そこへいくと今回のゴジラの不気味さ、凶暴さ、神々しさは群を抜いている。おまけに時代設定が、敗戦直前から1947年までなので、何から何まで昭和そのもの! 詳しいストーリーは省くとして、マニアックなポイントをいくつか挙げると、まず幻の日本海軍最強の戦闘機と言われる(45年8月3日が試験飛行で実戦に間に合わず)「震電」が登場して活躍するのだ(なぜ敗戦国で可能だったのかは観てのお楽しみ)。
 この「震電」はプロペラが後方についた変わった機体で、米軍戦闘機を上回るスピードと重武装で、B29対策の決定打になるはずだった。ちなみに映画の冒頭は、特攻機のゼロ戦が不時着するところから始まる。ゴジラ映画にゼロ戦や震電が出るなんて誰が予想しただろうか。二つ目は、敗戦までほとんど無傷で残った駆逐艦「雪風」と、その艦長や搭乗員も意外なところで活躍するところだ。

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