アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(940)「追い込まれる個人投資家+『北日本紡績』株巡り気になる動き」

ネット専業証券大手「松井証券」(8628。東証プライム。東京都千代田区)の信用評価損益率によると、個人の信用買い評価損率は-6・25%と問題ない水準。しかし、旧マザーズ銘柄に限ると-22・9%と厳しい状況が続いている。SNS上では過激発言の多い投資家に新興銘柄の書き込みが多い。SNSの人気アカウントの内容に従うと損失が拡大することが多いということだろう。ご注意を。
ところで、政府はTOB(株式公開買付け)に関するルール作りをしているが、経産省と金融庁が別々に進めており、折り合えるのか怪しい面もある。それぞれの案の要点は以下の通り。

経産省:社長、CEOの解任・不再任基準としてPBR1倍未満が続く場合を提示。合理的な理由なく買収提案を拒んではならない。
金融庁:市場内買い付けへの3分の1ルール適用。共同保有の範囲を明確化し、投資家間の協調行動を促す。実質、株主の透明化。

経産省と金融庁の案を見る限り、村上ファンドなど物言うファンドには有利だろう。また、経営不振企業にとっては仕手筋や反社勢力に支配されるリスクが高まる。物言うファンドといえば、8月10日、ドラッグストア首位級「ツルハホールディングス」(3391。東証プライム。札幌市東区)の定時株主株主総会があったが、物言うファンドの英シルチェスターは鶴羽樹会長の退任を提案。しかし、筆頭株主であるイオンはツルハ側に回ったため、ファンドの提案は否決された。これでツルハ側はイオンに借りができたわけで、イオン側としては将来、子会社のドラックチェーン最大手「ウエルシアホールディングス」(3141。東証プライム。東京都千代田区)にツルハを統合できる可能性が高まった。裏ではファンドとイオンが組んでいたのかと勘ぐりたくもなる。
さて、ハコモノ企業の動きも水面下で出始めて来た。

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