アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(338回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(7月17日~7月21日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
日経平均株価の終値は32,391円と、前稿比+3円(※前項比▲801→ +408→ ▲925→ +1441→+741→ +608→+108→ +1420→ +231→ +301→ +292→ +71→ +975→ ▲523→ +656→ +51→ ▲810→)の横ばい推移となった。
日経平均CFDも、32,335円とほぼ横ばい圏で引けている。※CFD高値は6月16日の34,003円。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、2,239Pと先週比-16P安。こちらは下がっている。

米国のNYダウは、週間で+774ドル高となる34,509ドル(※前稿比▲673→ +681→▲572→ +422→ +114→ +336→ ▲334→ +127→ ▲212→ ▲77→ +401→ +211→ +1036→+376→▲48→▲1481)と、ここでほぼ年初来高値。
ナスダック指数は、週間で+452P高となる14,113P(※前稿▲126→ +294→ ▲195→ +429→ +18→ +265→ +318→ +373→ +50→ +112→ ▲51→ +35→▲133→ +397→ +193→ +492)と年初来高値を更新! 直近最安値は2022年10月13日の10,089P。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-37.8%のドローダウン。
先週に米国で発表された「米国6月総合CPI」は、前年同期比+3%、コアCPIは前年同期比+4.8%(※コンセンサスは+5%)、といい感じに減速して着地した。翌日に出た「6月卸売物価指数PPI」も満点回答とあっては、FRBは、もはやここから利上げを繰り返す必要性がないことに疑いの余地はない。
そして、インフレが鈍化しているにもかかわらず、現在においては、〝雇用〟も〝景気〟も落ち込んでいないという、株式市場にとっては夢のような状態だ。これが投資家全員の希望であった、夢のソフトランディング(いやノーランディング?)、ということなのだろうか!?

筆者も、こういう状況を予見できていれば、海外勢の10週連続買い越し基調の際に、飛び乗っていたのに。そう、筆者は、GWの決算序盤からの海外投資家の買い越し基調についていけず、挙句の果てに逆らう動きをしてしまったわけだが、いつだってこの海外勢の買い上がりパターンは、長期的にはさておき、短期的には間違うことがほぼない。今後は海外勢の動きに無条件にしっかりついていくこと。またそれができなくとも「これに逆らう投資行動を取らない」ことを、ここに誓いたい。

さっそく今週のストラテジーへと移りたい。
テーマとしては、材料(利上げ停止機運)が出揃ったところで、株価指数はどっちにむかうのか!? 今週はそれを占う重要な週となりそうだ。
まず足元の株式市場をみると、NYダウを見る限り6月16日の高値34,592ドルに阻まれたダブルTOPっぽいものの、これ以外のナスダック指数、S&P株価指数、半導体SOX指数などはすでに年初来高値を上抜けしており、明らかに上への買い仕掛けが入りそうな雰囲気がプンプンする。その上、今週は米国のSQ週なのだ。 投機家も交えた、仕掛け買いが入ること請け合いであろう。

ただ、今週からは米国を中心に決算発表が本格化する。特に注目を集めているのは、18日(火)の米国地銀大手・PNCと、チャールズシュワブの決算だろう。よってこの2銘柄を試金石として、この2社の決算後の反応がよければ、そこからはある程度、強気に戦う、という戦略がよさそうだ、と感じている。

FOMCに関しては、FRBがブラックアウト期間に入る上に、7月のFOMCでは0.25%の利上げが確定的(※逆に利上げしないと市場が大混乱)なこと、そしてこれ以降の利上げは、さすがに様子見となりそうなことから、再来週の7月26日FOMCまでは、金利面に関しては動意しづらいだろう。

ただ、上値に関しては、日経平均株価指数に関しては、チャートを見る限り6月19日33,773円と7月3日33,763円のわかりやすい二番天井が形成されている。そもそも当時よりも円高になってしまっている以上、33,000円を当面は上回ってくる展開がくるとも思えない。よって今週は、先物で上値を取れても、数百円が関の山だろうと考えている。
なお、逆にS&P指数が4,450P割れとなったら、一回上記ストラテジーが誤っていると判断し、撤退を決断したい。ここからは夏枯れシーズンであるし、基本的には、個別企業の決算で、指数がどう動くのか!? それを確認してから動くのが投資の定跡だろう。特に、今回2Qの決算に関して、ブルームバーグインテリジェンスが不気味な予測をしているのが引っかかる。それは2QのEPS予想を、前年同期比-9%とかなりひどい数字で予想しているのだ。 加えて同社は、2024年度のEPS急回復についても、「楽観的すぎる」と一笑に付しているから、念のため、慎重に立ち回ざるをえないだろう。
基本的には、米国の利上げが打ち止め、となれば、株価は上に向かう、というふうに考えるのが自然で、筆者も買いのタイミングを見誤らないようにしたいが、投資家の本能の部分で、どうにもこの相場に合点がいっていないため、筆者はGAFAMの決算が終わるまでは、個別株に関しては動かない予定だ。

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