アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(335回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(6月19日~6月23日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
日経平均株価の終値は33,706円と、前稿比+1441円(※前項比+741→ +608→+108→ +1420→ +231→ +301→ +292→ +71→ +975→ ▲523→ +656→ +51→ ▲810→)の10週連続、しかも特大の上昇となった。
1945年5月の東京証券取引所開設以来、10週以上の上昇は7回目だそう。今世紀で2回目、前回はアベノミクス初期2012年11月の12週連続上昇だった。※1月4日の年初来安値は25,662円。
その後、日経平均CFDはいったん上に向かい、34,003円(※先物33,960円)をつけたものの、引け値は33,756円(※先物33,700円)となった。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、2,300Pと先週比+76P高。

米国のNYダウは、週間で+422ドル高となる34,299ドル(※前稿比+114→ +336→ ▲334→ +127→ ▲212→ ▲77→ +401→ +211→ +1036→+376→▲48→▲1481)と、しっかりの上昇。
ナスダック指数は、週間で+429P高となる13,688P(※前稿+18→ +265→ +318→ +373→ +50→ +112→ ▲51→ +35→▲133→ +397→ +193→ +492)と、強い上昇。直近最安値は2022年10月13日の10,089P。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-37.8%のドローダウン。

さて、先週の筆者は、米国の6月CPIが発表される火曜日までに、「日経平均9月限」先物を売っては踏まれ、損切りを10回以上喰り返してしまった。わかったことは、いったん押してからすぐに切り返すアルゴ?みたいな動きが頻発しているということ。ギザギザで上に行くチャートといえば理解しやすいだろうか?
上記のように考えた筆者は、そこから投機的行動を控え、金曜日の夜まで待機。金曜日は米国のウィッチングデー(メジャーSQ)があるので、需給が変化しやすいだろうし、この日はオプションの動きに左右されないだろうと考えたからだ。

そして夜に日経平均CFDが34,003円(※日経平均先物34,960円)になった後の34,915円で、空売りの玉を大きめに持ち、就寝し逆指値にもひっかからず保有できているんで、多少留飲を下げている。また、日経売りと並行して「マザーズ9月限先物」を買っていた。これにより、マイナス分が半分弱は相殺されている。

それでは、早々とストラテジーへと入らせていただく。
今週はズバり、下げるとみている(※だから筆者は先物の空売り玉を仕入れているのだが)。いくつか根拠が思いつくので、5つほど紹介したい。

1つめは、「海外勢が、日本株の先物買いを手じまいし始めた可能性」を感じていること。+741円と上昇した先々週、+1441円と上昇した先週だが、海外勢が、先物取引に関してもう買ってきていない可能性がある。これは、裁定買い残の推移をみるとわかりやすい。先週は6月12日(月)~16日(金)である。

2つめは、「米国10年債金利」-「S&Pの益回り」でみた、【イールドスプレッド】が危険水域過ぎること。
通常、約-6%になると株式は底入れして、-2.8~2.5%になると国債の魅力が増し株式が崩壊するきっかけになると言われているが、現在は-1.21。とうとう2023年3月2日につけた、16年ぶりとなった―1.28を下回ってしまっている。これは注目されだすと、暴落の扉が開きそうだ。

3つめは、S&P指数も買われすぎを示すPer20倍越え!?だということだ。日本株は、中国の代替投資先になっているという事情がありそうだが、S&P指数がリセッションをまったく警戒しない値動きなのはどうしても理解できない。過去100年間で、景気が後退局面に入った際に株価が新安値をつけなかったことはないのだ。

4つめは、今週予定される6月21日(水)「パウエル議長議会証言(23:00)」が引き金になる可能性を感じている。18人中12人の高官が、年内残り2回の利上げを示唆し、ターミナルレートの年末中央値は5.625%に引き上げている。パウエル議長からは「利下げは2、3年先になるかもしれない」という発言もあったわけで、この日の議会証言で、突如ハト派の発言がでるとは思えない。そもそも記者会見でスキップという発言をしたそうだ。スキップとは先送りであり、これで7月の利上げは確定的である。

5つめは、月末に世界の年金と政府系ファンドのリバランスがある、という問題。
株式60%、債権40%のバランスで運用していく方針のところは多いはずだが、直近の株高でリバランスが発生し、GPIFは5兆1800億円、世界全体でも21兆円もリバランス需要があるという。これが株価を最大5%下げるとの試算がJPモルガンから出ているのだ。

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