アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(323回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(3月20日~3月24日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は27,334円と、前稿比-810円(※前項比+217→+474→ ▲60→ ▲158→ +162→ +126→ +830→ +433→ +146→ ▲261→ ▲1292)の下落となった。※1月4日は25,662円。
週末土曜日にかけては、日経平均CFDは26,962円まで下落したが、引け後すぐに、UBSによるクレディ・スイスの救済合併の話がでており、これをどう市場は判断するか!? 現在のところUBSの買収案は、提示額が低すぎると反発ムードとなっている。

TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、1,959Pと先週比-73P安。
米国のNYダウは、週間で-48ドル安となる31,862ドル(※前稿比▲1481→ +574→▲1010→▲42→▲52→+602→▲927→+672→+428)とほぼ横ばいに。
ナスダック指数は、週間で+492P高の11,631Pと金利低下で大幅高に! 2022年12月29日には10,207Pがあり、直近最安値は2022年10月13日の10,089P。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-37.8%のドローダウン。

さて、いまのところ週明け月曜日のAM2:30に、スイス政府がUBSによるクレディスイスに対する買収に関しての記者会見を行う予定、となっている。これが市場に落ち着きを取り戻させる一歩となるか、週明けは注視したい。

ただ、米国FRBは、QT中であるにもかかわらず、この1週間で3,000億ドルを新規で貸し出している。
そのうち、1430億ドルは破綻したシリコンバレーバンク、シグニチャー銀行向けだったようだが、残りの1570億ドルの行方については公開していない。これが投資家の疑心暗鬼の源となっていそうだ。※ファーストリバブリックバンクにも資金が行ってそうではあるが。

なんせ、FDICによると、銀行業界は2022年10-12月時点で有価証券の含み損が84兆円になっていると報告されていたらしい。そして現在は金利が高騰しているわけで、さらに含み損は増えていることは間違いないだろう。WSJによると、米銀の186行が、SVBと同様のリスクに直面する可能性という情報も出てきている。よって、この騒動(金融危機)が片付かないままに景気後退ムードが蔓延してしまい、結果的にそのままハードランディング(リセッション)に向かってしまう恐れもあるとみておきたい。

さて、今週のストラテジーへと移りたい。
今週は、週明けのクレディ・スイスの動向と、水曜日深夜に行われるFOMCのパウエル議長の記者会見がメインイベントとなる。ただ、両イベントともに、現在は金融危機の一歩手前の状況であるからして大きな波乱を巻き起こすとは思えない。

そうなると、重要なのは地合い。ただ、週明けには米国のトリプルウィッチングが終わり、上げバイアスが外れてしまう。よって筆者は、週明けからも弱含む展開を強いられる可能性が高いことをキモに命じ、慎重な売買をしていくつもりだ。

テクニカル的には、日経平均株価指数は極めてチャートが煮詰まっており、しかも先週金曜日の夜間の下げで、その形は下に離れてしまっている悪い形となっている。
そこでTOPIXの200日線である1937Pに注目し、これを下抜けたらデンジャーサインが点灯し、先週木曜日の26,633円の安値を下回るならレッドゾーンで、26,000円ラインの攻防となると理解しておきたい。

筆者の希望としては、3月29日(水)の3月末の配当権利落ち前に市場が落ち着き、権利を取れる展開となれば嬉しいんだよな、と夢想し今週は無理のないトレードをするつもりだ。
また最後に備忘録を。

基本的には、米国の10年債と2年債の逆イールドが解消(※順イールドとなる)された後、しばらく時間が経過してリセッションとなるのがこれまでの常だ。その期間は、平均4ヵ月後くらいだといわれ、リーマンショック時は7ヵ月後、コロナ時は6ヵ月後だった。そしてこの時期になると、失業率が急速に上がってきており、株式市場では最後の暴落がやってくることが多い。そして、そういう状況になったら〝全力で買っていく〟のが投資家の正しい行動だということを忘れないようにいきたい。

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