アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(310回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(12月12日~12月16日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は27,901円と、前稿比+123円高(※前項比▲505→ +383→ ▲363→ +1063→ +95→ +214→ ▲200→ ▲25→ +1179→ ▲1217→ ▲414→ ▲647→ +564→▲ 990→ ▲289→ +383→ +371→ +374→ ▲113→ +1127→ +271→ 581→ ▲556→ +529→ ▲1861→ +62→ +980→ +43→ +311→ ▲576→ +156→ +12→ +107→ ▲680→ ▲484→ +1323→ +1664→ ▲822→ ▲491→ ▲646→ ▲574→ +256→ +440→ ▲805→ ▲602→ ▲355→ ▲313円)となった。
週末土曜日にかけて、日経平均CFDは一時28,000円を伺う展開も、結局は27,774円と失速して引けている。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、1,962Pと先週比+8P高。
米国のNYダウは、週間で-46ドル安となる33,476ドル(※前稿比+83→ +601→ ▲2→ +1344→▲459→ +1780→ +1447→ +338→ +571→ ▲864→ ▲1232→ ▲1330→ +768→ ▲899→ ▲1484→ +6→ +958→ ▲42→ +946→+611→ ▲50→ +241→ ▲504→+1612→▲1504→ ▲1507→▲313→+1951→▲935→▲78→▲834→▲640→▲270→▲43→▲97→106→1811→▲670→▲445→▲20→▲659→▲352→365→460→▲1647→▲320→▲106)と横ばい。
ナスダック指数は、週間で-456P安の11,005Pと大きめの下落。
最安値は10月13日の10,089P。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-37.8%のドローダウン。

先週は読者諸兄にお伝えできるような、ナイストレードがなかったので筆者の売買履歴はカットしたい。特に大損もしてないが、振り返ってみても「ANYCOLOR」(5032)に振り回されたり、持ち株の「スズキ」が不調だったりつまらない週となってしまった。
また、筆者は水曜日からメジャーSQ値の形成を狙って、いったんポジションを高めてしまった事情もある。ようするに金曜日の朝の気配が高い方に賭けたわけだ。しかし、これが完全に外れた上に、SQ値が形成後、指数は上に向かうという予想外の展開になってしまった。これはたいへん珍しいこと。しかし、それでも特に筆者に大きな恩恵はないときた。

筆者の現在の持ち株は、(1)「スズキ」(7269)、(2)「トレックス・セミコンダクター」(6616)、(2)「ANYCOLOR」(5032)、(3)「アウトソーシング」(2427)、(4)「酒井重工業」(6358)、(5)「フジクラ」(5803)、(6)「石井表記」(6336)、(7)「日本電波工業」(6779)で、信用維持率は122%となっている。

自動車の「スズキ」は、2Qの決算が素晴らしかったにもかかわらず、円高となり自動車全体の調整も相まったことで、直近値下がりしていた銘柄だ。インドでの足元のシェアは41.4%もあるため、インド市場の上昇とともに業績はよくなっていくはず。先週は、世界銀行がインドの本年度の成長率予測を引き上げ、+6.5%→ +6.9%にしたことも気持ちを大きくさせた。
(2)の「ANYCOLOR」(5032)は、直近下げ過ぎていたため、短期の投機目的だったが失敗になりそうだ。
(5)「フジクラ」は、12月6日付のゴールドマンサックス他のアナリストレポートを読んでの購入だ。データセンター向け、電力インフラの構築需要で業績はかなり強くなる予想をしている。また同社は、直近の決算が素晴らしく、しかも割安のおまけつきであり特に注目している。

さて、今週のストラテジーへと移りたい。
今週は、普通の感覚ではお休みとするのが正しい行動だろう。ただ強気で戦っていくのもありだと感じており、ものすごく悩ましいところ。
まず火曜日のPM22:30に「11月米国消費者物価指数CPI」が発表される。事前コンセンサスは前年同月比+7.3%だが、直近は、CRB指数が266.3ドルと本年の最安値近辺まで落ちてきていることから、インフレ減速の方向感は間違いのないところであり、ここで高めの数字がでて一時的な波乱があっても、安心感が勝るであろう。
翌日14日(水)深夜の「米国FOMC」に関しても、現在はパウエルFRBと市場のシンクロ率は高く、相場が大波乱になる可能性は限りなく低そうだ。ドットチャートの発表もあるにはあるが、景気を壊したくない姿勢が透けてきたパウエル議長であるから、もうKYな発言をしないだろう。現在のところインフレはしっかり低下しているのだから。
よって基本的には、筆者は新規買いはしないまでも、持ち株をFOMC後まで引っ張る方針である。ただ、いま一番気にしなければならないのは〝景気減速〟だ。そういう意味で12月16日(金)「米国12月製造業&サービス業景気指数PMI」(23:45)には気を払いたい。けっこうコンセンサスが悪い予想なのが気になるのだ。

また現在のところ、これまで発表された景気指数は、時間が経つにつれて落ち込みの度合いを増してきているものの、雇用者数や賃金上昇率は止まっていない状況。よって今年はまだ波乱が起こりづらいのかもしれない。ただそんな中、12月15日(木)の「11月米国小売売上高」(22:30)がマイナスに振れてしまうのならば、雇用者数の高止まりや賃金上昇もむなしく、マーケットはリセッションモードとなりそうだ。そうなってくると、段階ではFRBはインフレ抑止の御旗を下せないため、さすがに相場は下に向かうだろう。

またこれが一番大事なのだが、直近、企業の〝予想EPS〟が、落ちてきてくるのは非常に気になるところ。※この実際の数値は、下記のテクニカルの項で確認してほしい。これが来年半ばまでもって、企業業績の減速があったとしても、利下げできる環境が整っていれば、株式の底は【いま】である可能性が高いといえるのだが。

S&Pの10年間の平均は17.1倍である。そして今のPERはなんと17.95であることも不安感を生んでしまっている。ここからEPSが落ちていくのならばただでは済まないだろう。

基本的に株式市場という生き物は、不況に入る直前までは、不透明感から極端に弱くなるものの、実際に不況に入った途端に大底を打ち、新しい相場が始まるのが常。ただ、今回は、リセッションが早く来てしまうと、一時的に株式が割高となりこの法則が当てはまらない可能性がある。

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