アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

≪連載(295回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(8月29日~9月2日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は28,641円と、前稿比-289円安(※前項比+383→ +371→ +374→ ▲113→ +1127→ +271→ 581→ ▲556→ +529→ ▲1861→ +62→ +980→ +43→ +311→ ▲576→ +156→ +12→ +107→ ▲680→ ▲484→ +1323→ +1664→ ▲822→ ▲491→ ▲646→ ▲574→ +256→ +440→ ▲805→ ▲602→ ▲355→ ▲313円)であった。ところが週末金曜日の、ジャクソンホールシンポジウムで、パウエル議長の金融引き締めに対する強い決意発言がでると、日経平均CFDは28,142円まで下落してしまった。月曜日は日経平均株価、-500円スタートとなる見通しである(※サンデーダウの下落を合わせると-600円程度か)。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、1,980Pと先週比-15P安。
米国のNYダウは、週間で-1484ドル安となる、32,283ドル(※前稿比+6→ +958→ ▲42→ +946→+611→ ▲50→ +241→ ▲504→+1612→▲1504→ ▲1507→▲313→+1951→▲935→▲78→▲834→▲640→▲270→▲43→▲97→106→1811→▲670→▲445→▲20→▲659→▲352→365→460→▲1647→▲320→▲106)と強烈な下げ。
ナスダック指数は、週間で-563P安の12,142P。6月16日の10,565Pがここまでの最安値。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の最大下落率は、-34.8%のドローダウンだった。

先週の金曜日のPM23時、ジャクソンホールでのパウエル議長発言の後の米国株式市場は、阿鼻叫喚の地獄絵図となった。
パウエル議長は「7月のインフレ率が下がったことは歓迎すべきことだが、インフレ率が下落している兆候は何らみられない。インフレが鈍化していることを確信するまで利上げの手を緩めない」と発言するや、いったん相場は下落したもののすぐに全戻しで上を目指す。
そしてその後すぐに、一斉に資金が逃げ出したような相場付きとなった。

筆者はAM2時過ぎまで相場を見ていたが、特にタチが悪いなと感じたのは、中盤戦以降も下げ渋りの中、買いが断続的に入っていたこと。結局はこの買いを巻き込んでの、下髭なしの一直線の下落となったわけで、まだ相場の膿は出きっていないだろう。

よって、今週のストラテジーは、新規買い禁止、空売りメインの戦い方が基本となる。今後は、最悪6月の安値近辺までの下落が起こりえると考えて、戦いたい。

ただ、今回のジャクソンホールでのパウエル議長の発言は、ほぼ事前の予想通りであった。これまでも散々FRBの高官が警鐘を鳴らしていた発言内容と同じであり、ようするに勘違いして波乗りしていたのは一部の投資家だけだったようにも思える。

そう考えると、ここからの売りパワーは大きくなさそうにも感じるが、ボラティリティがヘッジファンドのお仕事の最重要事項であることから考え、この水準からでも下に大きく動く蓋然性は高い。VIX指数は最低、一度は30以上になるだろう。

そもそも今週は、金曜日に米国8月の「雇用統計」が発表される。コンセンサスが前月比+30万人のようだが、これを上回る良い数字が出た場合は高インフレが懸念され、利上げムードに厭世的な地合いになるだろうからまずは結果がでるまでは売り方が強いと考えたい。
そして残念ながら、9月のメジャーSQが後10営業日だということを考えると、下落幅が大きくなる可能性(※6月安値に接近)も視野に入れたいところ。

もともとFRBが目標とするインフレ目標2%到達まで、2年以上要すると考える市場関係者が大勢を占めているという状況だ。ここからは特に、米国のナスダック市場を代表するハイテクや半導体関連銘柄は苦しいだろう。
また米国に企業業績悪化のシグナルがでている。詳細はテクニカルの項を参照していただきたいが、ナスダックだけではなく、NYダウのEPS予想も下抜けをしそうな雰囲気になっており、警戒感が高まる。

さて、筆者の持ち株は(1)「大紀アルミ」(5702)、(2)「ローツェ」(6323)、(3)「酒井重工業」(6358)、(4)「NSD」(9759)、(5)「クロスマーケィング」(3675)、(6)「アウトソーシング」(2427)、(7)「石井表記」(6336)、(8)「アドテックプラズマ」(6668)となっている。信用維持率は75%。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧