アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第77回「ディスコでフィーバー!」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 8月8日、乳がんで亡くなったオリビア・ニュートン・ジョン(73)ーーそれで思い出したのは、ジョン・トラヴォルタと共演した『グリース』(78年。ランダル・クレイザー監督)という1950年代の高校を舞台にした青春ミュージカル映画だ。2人の歌とダンスもそれなりに決まっているのだが、主演の2人を含めて出てくる高校生役の男女が皆、老けていたのが何とも印象に残っていたのだ。
 ちなみにこの時代、ジョン・トラヴォルタは大スターだった。ブレイクしたのが『サタデー・ナイト・フィーバー』(77年。ジョン・バダム監督)で、あの頃のディスコといったらこれだった。トラヴォルタの役はニューヨークはブルックリンに住むペンキ屋の兄ちゃん。ふだんはペンキまみれで働く地味な労働者だが、土曜の夜になると大変身! 派手派手のシャツにピチピチのズボン、ヘアスタイルをビシッと決めて、オーデコロンを振りかけるといった、超オシャレにして超ダサい感じが、トラヴォルタの顔だと不思議とセクシー(今はどうだか)なオーラを発するのが面白い。
 それでディスコに颯爽と乗り込んで(歩き方まで決め決めなのだ)、踊る姿はもううっとりてなもんで、まあタイプとしては往年のプレスリーにも通じるものがある。ただお話は『ウエスト・サイド物語』ほどガツンとこなくて、まあ60年代の日活によくあった、吉永小百合と浜田光夫、和田浩二と和泉雅子なんかの明朗青春ものに近い感じで結構、真面目なお話なのだった。しかし今時、こんな設定の青春ドラマはあるのか。こちとらもこの頃は職場でディスコに付き合わされたことも何度かあったが、さすがにトラヴォルタ風で踊っている野郎はいなかったね。

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