アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(292回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(8月8日~8月12日)

プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は28,176円と、前稿比+374円高だった(※前項比▲113→ +1127→ +271→ 581→ ▲556→ +529→ ▲1861→ +62→ +980→ +43→ +311→ ▲576→ +156→ +12→ +107→ ▲680→ ▲484→ +1323→ +1664→ ▲822→ ▲491→ ▲646→ ▲574→ +256→ +440→ ▲805→ ▲602→ ▲355→ ▲313円)。
先週の週末金曜日は、米国で雇用統計があったが、発表された数値があまりにも良すぎた。これを受けて市場は方向感を失いつつも、日経平均CFDも28,127円と崩れずに終えている。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、1,947Pと週間で+7P高(※前稿▲16→ +63→ +6→ +42→ ▲22→ 31→ ▲107→ 10→ 46→ 10→ 13→ ▲54→ 17→ ▲6→ 5→ 1→ ▲47→ ▲37→ 72→ 109→ ▲45→ ▲31→ ▲48→ ▲38→ 32→ 57→ ▲51→ ▲51→ ▲18→ 4)。
米国のNYダウは、週間で-42ドル安となる32,803ドル(※前稿比+946→+611→ ▲50→ +241→ ▲504→+1612→▲1504→ ▲1507→▲313→+1951→▲935→▲78→▲834→▲640→▲270→▲43→▲97→106→1811→▲670→▲445→▲20→▲659→▲352→365→460→▲1647→▲320→▲106)と、日本株よりもちょい弱い。
ナスダック指数は、週間で+267P高の12,658Pと、こちらが一番強かったか。6月16日の10,565Pがここまでの最安値。昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の下落率は、-34.4%のドローダウンである。

米国の7月雇用統計は凄まじかった。事前予測の最高値が+30万人だったにも関わらず、+52.8万人とでてしまったのだ。平均時給もコンセンサスを上回っており、インフレの収まりをちっとも感じられるものではなかった。
これを受けて市場は「まだまだFRBが金利を引き上げるぞ」と動揺。NYダウのCFDは一時、-300ドル以上下げてしまい、筆者はこれをみて上昇相場が終わった可能性があると感じ、日経平均の先物を売ってしまった。※損切し後、夜就寝前に再度売り建て。
ただ、結局、相場は崩れなかった。この理由は!?

さて今週のストラテジーへと移りたい。
先週の金曜日に株が崩れなかった事実はすごく大きい。もちろん時間差(1日遅れ)で崩れてくることも間々あるのが相場なので、まだ慎重さを忘れてはいけないが、雇用統計後、FRB高官からは、一斉に「インフレ制圧はまだ道半ば。これからも利上げするし来年からの利下げ? 市場は何見てんの?」発言がバシバシでていたのだ。
こういった発言の中、相場が崩れなかったのは、市場参加者の多くが8月10日(水)「米国7月消費者物価指数CPI」(21:30)の結果に注目しているからだろう。現在、コンセンサスは前年同期比+8.7%、前月比+0.2%となっているが、直近のコモディティ指数の下落幅は大きく、インフレピークアウト感がでると思っているのだ。
CPIとは200を超える要素から構成されているらしいが、なかでも重要なのは住宅価格らしい。CPIの構成値の3割までを家賃関連が占めるということで。
そんなわけで、住宅価格の値段が家賃を決めるわけで、「FHFA米国住宅価格指数」を調べてみた。
これはピークアウトを予見させる値動きになっている。これは「S&Pケース・シラー住宅価格指数」も同様だ。
ようするに、最低でも8月10日のPM21:30までは「市場は崩れない!」というのを今週のストラテジーとしたい。そして、高確率でインフレのピークアウトが発露し、市場はしばらくのサマラリーに向かうというのが今週の本線と考えている。
ただ残念ながら、その寿命は短いものになると警戒だけは怠らないようにしたい。なんたって9月からはQT(資産圧縮)で、市場から資金を回収しだすのだ。遅くとも年末にかけて、ないしは来年は大きな大暴落がやってくるだろう。
また、9月21日のFOMCで+0.75Pの利上げをするとなると、ここでFF金利が10年債金利を上回ってしまう。こうなると、さすがに逆イールドも厳しさを増して不景気を醸し出すと思われるので、金利も要注目だ。
さて、先週の筆者は大きく動いた。週明け月曜日の月初高のアノマリーのなか、早々に「ローツェ」、「野村マイクロ」をリカクにて処分し、日経平均先物は損切り。その後、すかさず「大紀アルミ」(5702)を大量購入した。
同社を買ったのは、まず自動車生産が半導体不足で間々ならず、アルミ価格も大きく下げているQ(クォーター)であったにもかかわらず、決算が良かったからだ。これから自動車用の半導体が出回り、挽回生産が始まるだろう同社の業績の伸びは信じられる。また同社はかなりの値下がり具合だったので高配当銘柄になっているが(※8月5日現在4.69%)9月の中間決算で、創業100周年の特別配当(11月創業)がでる可能性は激高である。しかもこの頃は自動車軽量化のための二次アルミの受注が順調で、業績株になっているだろう。

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