アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<本の紹介>『インディオの聖像』(立花隆著。写真・佐々木芳郎。文藝春秋)

 『田中角栄研究』『臨死体験』等で知られるジャーナリスト・立花隆氏が逝去して、はや1年が経つ。立花氏は執筆テーマが多岐に渡ることから“知の巨人”とも呼ばれたが、その関心は宗教にも及んでいた。 今回、文芸春秋より出版された『インディオの聖像』は、1980年代、立花氏が南米各地のイエズス会「伝道村」を訪ねたルポルタージュ。立花氏が生前、「死ぬまでに完成すべき本」としながら、未完となっていたものだ。 なぜ本紙がこの本を紹介するかと言うと、本書で立花氏に同行したカメラマン・佐々木芳郎氏と本紙・山岡には縁があるからだ。『「安倍晋三」大研究』(KKベストセラーズ)で山岡は「昭恵夫人も語る、安倍邸放火未遂事件の真相」を語っているが、山岡をインタビューしたのが佐々木氏。  さて「伝道村」とは、イエズス会の宣教師たちが先住民のインディオたちと共同生活し、作り上げたユートピア「神の国」のことを指す。17世紀初頭からの150年間、存在した伝道村は、現在のブラジル、アルゼンチン、パラグアイにその痕跡が残っている。 佐々木氏は、一度の撮影に満足できず、自力で再訪し撮影したという。佐々木氏の記事「立花隆の幻の原稿が35年ぶりに出版されるまで」には、当時の経緯や立花氏とのやりとりが述べられていて興味深い。 本書にはイエス像や遺跡などの写真70点が掲載されている。立花氏のキリスト教観とあいまって、時空を超えた「神の国」を垣間見ることができよう(本体2700円)。…

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