プロフィール 投資歴24年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。
≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は26,739円と、前稿比+311円(※前項比▲576→ +156→ +12→ +107→ ▲680→ ▲484→ +1323→ +1664→ ▲822→ ▲491→ ▲646→ ▲574→ +256→ +440→ ▲805→ ▲602→ ▲355→ ▲313円)の小幅上昇だった。週末金曜日は米国でマイナーSQだったが、大きく下髭を引いて終わっているので、週明けの日経平均は堅調な寄り付きを迎えそうだ。日経平均CFDをみると26,750円である。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、1,877Pと週間で+13P高(※前稿▲54→ 17→ ▲6→ 5→ 1→ ▲47→ ▲37→ 72→ 109→ ▲45→ ▲31→ ▲48→ ▲38→ 32→ 57→ ▲51→ ▲51→ ▲18→ 4)。
米国のNYダウは、週間で-935ドル安となる31,262ドル(※前稿比▲78→▲834→▲640→▲270→▲43→▲97→106→1811→▲670→▲445→▲20→▲659→▲352→365→460→▲1647→▲320→▲106)と大きめ下落。
ナスダック指数は、週間で-450P安の11,355P。最安値は5月13日の11,109Pで、昨年11月22日の高値(16,212ポイント)比の下落率は31.5%にも達した。
NYダウは1923年以来の8週連続マイナス。ナスダック100やナスダックも7週連続の下落。S&P株価指数なども最高値から20%の下げとなって、巷でよく聞く「弱気相場入り」というやつらしい。
特に18日(水)は、NYダウが1,165ドルも下げ今年最大の下げとなり、筆者などは朝、起床してビックリしてしまった。
米国の投資銀行からは、S&Pはこのまま3000まで下落するや、ナスダックも10,000Pまで下落するなどかまびすしい。
先週は米国の小売り大手のウォールマートやターゲットの決算があり、小売りセクターがとんでもない暴落となっている。また、すでに決算を出して株価がしっかりしていたP&Gや、コカコーラなども連想ゲームで暴落となってしまったことに相場の悲壮感が漂う。インフレが、小売りを中心とした企業決算を脅かしていることは間違いなさそうだ。細かく見ていくと、生活必需品の売れ行きは落ちようがないためこのへんは問題なしでも、家電などの売上が落ちているのだ。
そうなると、今週25日(水)決算発表の米国・エヌビディアの決算も心配になる。エヌビディアは家電ではなくハイテク向けだが、これが失望となるとセリクラがやってくる予感が漂う。
ただ、個人投資家の弱気指数(Bearish Readings)は4月末に59.4%と、2020年春のコロナ危機に付けた数値よりも悪化していると報道されている。また、大口の機関投資家を対象にした5月米国投資家の現金比率も2001年9月以来の高水準だというから、もう総悲観一歩手前なわけで、ここからは売り方が相当頑張らないと相場は下に向かいづらいだろう。そしてこういう時は、ちょっとしたサプライズで株価は一気にショートスクイーズとなり反転し、その後乱高下する(※6月4日のFOMC前にして相場は上にいかないと思われる)。
大口機関投資家はテクノロジー、欧州、新興国を主にショートしているというから、相場上級者は短期リバ取りをぜひ狙ってほしい。
しかし、筆者が一番期待しているセクターである自動車(EV、コネクティッドカー)関連は、トヨタですらGWが明けてなお工場の稼働停止を発表しているていたらくだ。先端半導体は、4-6月から解消に向かうのが概ねのコンセンサスだったようだが、まだ自動車向けのアナログ半導体は供給が追い付かないらしい。そうなると、筆者の目にはなかなか買える銘柄が乏しく映ってしまう。
先週の筆者の売買は、(4)「ローツェ」(9)「インパクトHD」をリカク売却し、(2)「クロスマーケィング」(3675)を大きく購入している。同社は上方修正、増配、株式売り出しの終了と3拍子そろった決算を発表した後、通期の決算見通しの数字が期待値よりも下だということで叩き売られた。ただ、19日(木)に機関投資家向けのIR説明会があったようで、金曜日に動きが良くなったため、ここで大きくナンピンした。同社のようなDX関連株に関しては、実感として、中小企業に必須の投資であると感じており、同業含めて同社の業績はまだまだこれから上り調子だと考えておりしばらく保有予定だ。