アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(277回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(4月18日~4月22日)

プロフィール 投資歴23年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は27,093円と、前稿比+107円(※前項比▲680→ ▲484→ +1323→ +1664→ ▲822→ ▲491→ ▲646→ ▲574→ +256→ +440→ ▲805→ ▲602→ ▲355→ ▲313円)の3週ぶりの上昇となった。
プライム(東証1部全体)の週末金曜日の終値は1,896Pと、週間で-1P安(※前稿▲47→ ▲37→ +72→ +109→ ▲45→ ▲31→ ▲48→ ▲38→ +32→ +57→ ▲51→ ▲51→ ▲18→ +4)とこちらは3週連続下落。
米国のNYダウは週間で-270ドル安となる、34,451ドル(※前稿比▲43→▲97→ +106→+1811→▲670→▲445→▲20→▲659→▲352→+365→+460→▲1647→▲320→▲106)と小動き。
ナスダック指数は週間で-360P安の13,351P。この指数だけ大きな下げだ。
先週は、4月12日(火)に大きな注目を集めた「米国消費者物価指数CPI」の発表があり、前年同期比+8.5%とコンセンサスより+0.1%で結果がでたものの、エネルギーと食品を除いたコアCPIがコンセンサスを-0.1P下回る+6.5%だったことから、「インフレのピークを越えたのでは!?」という見方が拡がった気配があった。いったん相場下落の流れが止まったように思える。NYダウは週間で-270ドル安だったので、ほぼ横ばいの動きといっていいだろう。
ただ、はっきりいって、いま株式を購入するのはやめたほうが無難だと考えている。
それは決算シーズンに入ったからという理由と、決算後の値動きが悪いからだ。
しょっぱなに決算発表をした「JPモルガン」は、決算自体も良くなかったが、それよりも不良債権引当金を9億200万ドル(約1130億円)積み増したことが耳目を集めていた。3億ドルはロシア関連費用で致し方ないものだが、それ以外はリセッション懸念だと説明している。これは市場にインパクトを与えたようで、株価は画像の通りだ。
そして14日、ハイテクグロースの雄・台湾TSMCも1Qの決算を発表して、前Q比で+45%と変わらず半導体の需要が強いことが示していた。そのうえで2Q見通しは、1Q比最大+37%程度の増収見通しを出している。これで売られるのはどうかと思ったが、株価は画像の通りなのだ。
その上ガイダンスでは、「最先端の3nmの半導体は勢いを増す見通しで明るいが、スマホ・PCの需要はやや軟調だ」と説明してきた。
おそらくコロナが長期化しすぎており、テレワーク需要が落ち着いたといいたいのだろうが、汎用のスマホとPC向けのハイテク企業の今後の株価の見通しはこれで相当厳しいことが伺える。
さて、今週のストラテジーへと移りたい。
今週は米国株の決算発表がまとまって出るので、まずはこれの流れを確認しながら、21日(木)に発表される「日本電産」&「ディスコ」の決算発表後の値動きを見極めたい。結果、ハイテク株が底入れしたと判断できれば22日(金)に買っていったほうがよい局面(割安にみえる)だが、現時点ではとてもではないが考えにくい。また、そもそも決算を控えている企業は買ってはいけないだろう。
基本的に、今回の4月中旬から本格化する日本株の決算発表は、3月期本決算企業が大多数であるため、〝来期見通し〟が大きな注目を浴びる。どんなに今期の決算が素晴らしくても何の意味もないのだ。そして、期初の段階から自信満々の素晴らしい通期業績を発表する企業は日本株では極めて少数派だ。大多数は保守的な通期予想を出して、実績を見ながら上方修正を出していくのが常とう手段だろう。そうとなれば、今回の決算をまたぐ行為はいかに分が悪い勝負となるか理解できるだろう。筆者は上方修正狙いの考えは持っているが、現時点では決算を跨ぐ行為は控える方針だ。
そんなことよりも、ここから5月4日のFOMCまで、日経平均株価の大幅調整もじゅうぶん起こりえるシナリオだと考えている。ロシアとウクライナの停戦合意は進展がなくなっているし、ヒンデンブルクオーメンが点灯したと日経新聞に記事が出ている。だいたいSell in May and go away~という有名な相場格言を知らない人のほうが少ないだろう。ここから買っていって報われるとは思えない。
そしてすでにドル建て日経平均株価は214ドルと、本年の最低値(※画像参照 下の線)になっている。これは本年の最安値である日経平均株価24,682円をドル建てでは下回っている、ということである。暴落の悪寒が走らないほうがおかしい。

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