アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

≪連載(274回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(3月28日~4月1日)

プロフィール 投資歴23年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は28,150円と、前稿比+1,323円(※前項比+1664→ ▲822→ ▲491→ ▲646→ ▲574→ +256→ +440→ ▲805→ ▲602→ ▲355→ ▲313円)の2週連続の特大反発となった。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は1,981Pと、週間で+72P高(※前稿+109→ ▲45→ ▲31→ ▲48→ ▲38→ +32→ +57→ ▲51→ ▲51→ ▲18→ +4)と2週連続日経平均には多少劣るものの素晴らしい上昇。
米国のNYダウは、週間で+106ドル高となる34,861ドル(※前稿比+1811→▲670→▲445→▲20→▲659→▲352→+365→+460→▲1647→▲320→▲106)。
ナスダック指数は、週間で+276P高の14,169P。ただ先週は出遅れていた日経平均が圧倒的に強い戻りだった。その結果。筆者としては、前稿でお伝えしたように、日経平均株価には27,900円ラインで出来高の大きな節目が確認されていたため、先週さすがにこれを上回るような上昇があるとは思っていなかった。ただ、木曜日と金曜日の2日がかりではあるものの、言うならば一気に上昇したため、持ち株を売らずに済んだことは僥倖だった。
日経平均株価の本年度最安値は3月9日の24,682円。翌日の10日からの11営業日で、9連騰を挟んで+3,500円ほども上昇したわけだ。そして高値は2021年9月14日の30,796円であったので下落率は-20%程度で、現時点での戻りは+57.2%。相場格言では、半値戻しは前値戻しと言われるが、ここからどうなるのか!?
NYダウは1月4日に最高値36,930ドルがあって、3月10日の最安値は32,820ドルだったので下落率はたったの-11.13%。現在では+49.7%戻し。
ナスダックは2021年11月22日に16,212Pの最高値があって、3月14日に12,555Pの最安値なので下落率は-22.66%。現時点での戻りは+44.13%の戻りである。
まとめると日経平均がこの前述3指数の中で一番強い戻りだ。これはめったにみない現象であり重要だと思う。そしてナスダックは、金利引き上げに怯えている様子がわかりやすくでている。さて、今週のストラテジーへと移りたい。

まずは、ロシア・ウクライナの状況から。
週末金曜日にはトルコのエルドアン大統領が「ロシア・ウクライナは討議された6つのうち4つは妥協可能」と発言している。またロシアの国防省も、ウクライナへの侵攻は「親露派地域の開放だった」と発言をトーンダウンさせてきており、もうウクライナ全土への侵略を諦めたのか!? もちろんまだまったく予断は許せないものの、いいかげん収束も見えてくる頃合いなのだろう。ロシアとしても軍事費が1日あたり1兆円以上かかる見立てである以上、戦争の長期化は避けたいところだろう。いずれにせよプーチン大統領が核や生物兵器などを使用しない限りは、今後の株式市場には織り込み済みであり大きな影響はなさそうだ。
ただ、米国の金利とQT(量的引き締め)に関しては、3月のFOMC後に、多くの理事や高官から「+0.5%の断続的な利上げに賛成する」との恐ろしい発言が相次いで出てきている。また現時点では5月のFOMCでQTを開始するというのがコンセンサスであるものの、この縮小ペースに関しては4月6日(水)の「FOMC議事要旨」をみてはっきりする可能性が高い。そうなってくると、リスクポジションをパンパンにしたままこのイベントを跨ぐのは恐ろしいと感じてしまう。
もう1つ。今週4月1日(金)の寄り付き前には、日銀短観が発表される。4月中下旬より、企業の本決算発表が順次行われるわけだが、これが2023年3月度の企業業績見通しに大きくリンクするものだと捉えたい。もともと日本企業は期初は慎重なスタンスを取ることが多すぎることに加えて、ロシアへの経済制裁の影響で足元の幅広い原材料コストの高騰状況が確実なため、この発表を境に株式市場に暗雲が漂い始める可能性がある。
そして需給関係。前述したように、ここまではすさまじいブル相場が展開されたが、これはもしかすると29日(火)の3月度本決算企業の権利付き最終日で終わる可能性があるのではないか!? と考えている。筆者はさすがに先週の一気の戻り歩調については懐疑的にみている。
よって今週は、以下の3つのポイントを見ながら臨みたいと考えている。
(1)ナスダックの50%戻りである14,384Pを上に抜けることができるか? ※75日線も14,323Pに走っている。※現在は14,169P。

(2)日経平均株価の200日線28,275円を越えてくるか!? ※週末金曜日の寄り付きはこの水準を上回っていたが、下げて引けている。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧