アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(273回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(3月22日~3月25日)

プロフィール 投資歴22年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週末の日経平均株価の終値は26,827円と、前稿比+1,664円(※前項▲822→ ▲491→ ▲646→ ▲574→ +256→ +440→ ▲805→ ▲602→ ▲355→ ▲313円)の5週ぶりの特大反発となった。
TOPIX(東証1部全体)の週末金曜日の終値は、1,909Pと週間で+109P高(※前稿▲45→ ▲31→ ▲48→ ▲38→ +32→ +57→ ▲51→ ▲51→ ▲18→ +4)と、日経平均には多少劣るものの素晴らしい上昇。
米国のNYダウは、週間で+1,811ドル高となる、34,755ドル(※前稿▲670→▲445→ ▲20→ ▲659→ ▲352→ +365→ +460→ ▲1647→ ▲320→ ▲106)。
ナスダック指数は、週間で+1050ドル高の13,893Pと、やはりこの指数の反発が一番大きかった。

週明け、筆者は今週の見通しにほの暗さを感じていたため、かなり大きめに保有していた「三菱UFJ(8306)」を薄利で処分し、余力を作るつもりであった。しかし週末には「ロシアとウクライナの停戦交渉で具体的な進展があった」との報道があったほか、国内では「まん防の解除」を匂わすような発言が政府からでていたため、朝の寄り付きの時点ではほんの少しだけリカクを遅らせる程度の気持ちだった。停戦交渉については、これまでも散々適当な報道が出ており眉唾ものだと感じていたし、日本時間木曜日に開かれるFOMCを先に折り込みに行くとしてもさすがに水曜日からだろうと感じていたのだ。

ところが、週末金曜日に-12%もの下落となって、筆者の打診買いの玉を投げさせられていたマザーズの王様「メルカリ」(4385)が上がりだし、マザーズ全体的に下げ渋りのような展開になったため、ピークから半分以下になっていた「メルカリ」を飛びつき購入を決断。同銘柄は明らかにセリクラと思わせる商いを連発していたので買わざるを得なかった。そしてまた懲りずに「マザーズ先物6月限」を大きめ購入した。
続いて水曜日には、朝イチに「三菱UFJ」をいい感じでリカクして、FOMC後のハイテクグロース銘柄の一斉リバウンド基調を信じてこちらも高値から半分の株価になっていた「レーザーテック」(6920)と、業績が信じられる「アドバンテスト」(6857)をかなり大きめに購入して大きな含み益をゲットしている。

マザーズ先物については、週末土曜日のAM2時頃、さすがに3連休だということと、かなり利益が乘っていたため767P近辺で売却して90Pほどとることができたと喜んで就寝したら引けは775P。

先週の1週間で、日経平均株価はロシアがウクライナに侵略した日の前日の2月22日(火)25,971円を一気に上回った。これはもちろん米国のNYダウとナスダックも同様。
ロシア・ウクライナの停戦協議は、子細にはわからないままだが前進がみられる。和平合意は後でいいので、停戦さえすればタカ派であったFOMCを乗り切った余波もあり強い推移となる可能性もでてきたが。日曜日にトルコの外相は「停戦交渉に弾みがついている。合意に近づいている」という発言もでている。ただ、停戦を折り込んで上がり切り、そこから再度の下落を開始する可能性も否めない。

ここにきて嬉しいニュースとしては、個人投資家の損切り傾向が見受けられる(※テクニカルの項、信用倍率、信用買い残を参照)ことだ。また、これは大きなニュースとなるが、「S&P」のEPSが先週末にドカーンと増えて270ドルになっている。この要因は調べてもわからなかったが、ウォールストリートジャーナルが掲載しているから信頼度は高い。

海外勢に関しても3月2週目は先物買いがみられて、現物はかなり大きめの投げを思わせる様子が確認できた(※テクニカルの項、海外投資家の売買動向参照)。となれば、さすがに底入れの気配が漂う。

日経平均株価の75日線は27,494円。底値は3月9日24,682円のため、+10%のリバウンド上昇で27,150円。ただのリバウンドならばこのラインで終わり、最高の展開となっても出来高の大きな節目である27,900円までだろうか。

ちなみに筆者の見解では、米国の利上げに関してはもうしっかり折り込んでいて、そもそも現在が低すぎる水準であるためそれほど気にしていないがQT(資産圧縮)の影響は大きい。現時点では債権の再投資だけやめることと、5月開始で3年程度のスパンであるとだけFRBは表明している。QTは2018年の年末のクリスマスショックの記憶が鮮明なだけにとにかく恐怖心が勝る。

米国株は、大きな需給(メジャーSQ)の節目が先週末に終わり、ここから新しい相場となるので、月曜日以降の方向感がどうなるのかが非常に重要だと思っている(※現在月曜日の20時だが、欧州含めて波乱にはなっていない)。
また、下値目線に関しては実は気になっていることがある。

まずはリバウンド局面で、米国株のいずれの指数もそれほど出来高を伴って上げていないこと。これはショートカバー(空売りの買い戻し)だけで上がってしまった証拠となる。
もうひとつはもちろん、ロシアのウクライナ総攻撃デーだ。日本でもロシア船が、3月14日近辺に日本の領海を横切ったという報道が出ていたが、これは兵站や兵士を運んでいた可能性が高そうだ。そうなるとロシア側の体勢が整うのが23日(水)~27日(日)くらいだと言われており、ここがXデーとなる可能性がある。筆者が気にしているのは、この総攻撃が不発に終わった場合、そろそろロシアも軍事資金が枯渇してくるだろうから、負けを認めない形で「核を使う可能性」があるということだ。

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