アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

<復活!!>『田沢竜次の昭和カルチャー甦り』第65回「西郷輝彦と劇画主人公の顔」

筆者・田沢竜次(フリーライター)。1953年東京生まれ。編集プロダクション勤務などを経て1983年からフリー。85年『月刊angle』連載を基に『東京グルメ通信・B級グルメの逆襲』(主婦と生活社)を書き下ろし、また文春文庫の「B級グルメ」シリーズでも活躍。B級グルメライターとして取材・執筆を続け今日にいたる。一方、大学の映画サークルで自主上映するほど映画にも精通。著書に「B級グルメ大当りガイド」「ニッポン映画戦後50年」など。

 西郷輝彦が亡くなった。まず思ったのは、劇画の主人公顔のスターだったなあということだ。劇画の主人公顔とは何か? 分かりやすい例としては、『巨人の星』の主人公みたいに、太い眉で大きな瞳(瞳の中で炎が!)。キリリと引き締まった熱血顔というあれだ。
西郷輝彦が活躍した1960年代半ば頃というのは、4人の男性アイドル歌手が大フィーバーしていた。舟木一夫、橋幸夫、西郷輝彦のいわゆるご三家プラス三田明だ。これに初期のジャニーズも加えると、当時のイケメン、スター顔の特徴が見えてくる。
 先駆けの橋幸夫は、当時の日本人の兄ちゃん顔で、近所によくいたタイプ、気の良いいなせな兄ちゃんだ。舟木一夫は、ちょっと気難しいインテリ青年。青春映画スターのトップで、独特なヘアスタイルと学生服に本を抱える姿が決まってた。三田明は、可愛いアイドル系で『美しい十代』なんて歯が浮くような歌でも三田明が歌うとサマになる。
 一方、西郷輝彦は、十代の若さで愁いを含んだ顔がぐっとくる。『星のフラメンコ』なんて気障な歌もサマになった。この西郷輝彦=劇画顔の系譜は、1970年代の志垣太郎とか『仮面ライダー』の頃の藤岡弘、さらには千葉真一、松方弘樹、高橋英樹あたりに行く。一方、1970年代の男性アイドルご三家といえば、郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎、プラス森田健作。グループ系では断然フォー・リーブスだ。

この続きを読むには有料購読の登録が必要です。

関連キーワード
検索

カテゴリ一覧