●息子の電気通信事業会社倒産が始まり
2001年3月、「パシフィック・テレコム」(本社・渋谷区)なる会社が、約30億円の負債を抱えて倒産したのが事の始まりだった。
この倒産自体、架空売上を行っているのではないかとして、監査法人から注意を受けたり、そのような業績にも拘わらず近い上場を謳って資金を集めるなど、ひじょうに問題が多かったのだが、そんな同社の社長を務めていたのが、「パシフィックコンサルタンツ」(以下、パシコン略。多摩市)の社長、荒木民生氏(上写真)の息子、また、同社役員には直木賞作家で投資家の邱永漢氏(下写真)息子が就任、永漢氏自身も雑誌『プレジデント』(2000年6月号)などで“伸びる会社”として推薦していた。
そして、この倒産の負債の穴埋めを息子に懇願され、親バカというしかないだろう、独裁を敷き、社内で“ヒットラー”とまで揶揄されている荒木社長が、同社の仕事に見せかけるなどして資金をやりとりしていた疑惑が浮上しているのだ。