アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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トヨタのミサワホーム支援問題ーーミサワ創業者・三澤千代治氏の逆襲はあり得るのか!?

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●奥田会長の提訴も十分あり 本紙は前号で、ミサワホームホールディングス(以下、ミサワホーム略)株主の荒井敬一郎氏が、奥田(碩日本経団連・トヨタ会長の)発言が株主利益に反するとして、発言撤回がない場合、損害賠償請求訴訟を行う用意もあると発言していたことを報じた。 その記者会見(11月30日)からすでに5日間ーー荒井氏は奥田会長からの返事を待ち、また、その間の行動を注意深く見守っているようだ。 今年6月29日のミサワホームの株主総会。実はここでも荒井氏は、UFJ銀行から来た水谷和生ミサワホーム社長に厳しい質問を投げかけていたのだ。 「プロパー役員はミサワホームの株を1万株以上持っているのが普通だが、水谷社長は3000株だけ。それを捉え、荒井さんは“社長は本気でミサワホームを再建する気があるのか? あなたはミサワホームと、UFJとどっちを見て動いているのか?”といった意味の痛烈な質問をしているんです。今回の記者会見でも弁護士を同席し、彼の発言の後、弁護士にわざわざ、奥田発言は十分に損害賠償請求訴訟をやって勝てる案件だと言わせている。なかなかの策士です。ですから、奥田さんの発言撤回がなければ闇雲に提訴するのではなく、彼がどう出るのかじっくり見ているのでしょう」(関係者) ●ダイエー問題でも失言していた奥田会長 こうしたことが、12月2日の「日経」が報じた、トヨタ側のミサワホームへの出資は10%程度と、経営権をまったく握れないトーン・ダウンの動きに繋がったと見られる。 また、奥田会長は12月2日、外国人受け入れ問題のシンポジウム後、大手マスコミからミサワホーム支援の件を尋ねられたものの、「何か言うとめちゃくちゃ書かれるからコメントしない」とだんまりを決め込むことにも繋がっているのだろう。 奥田会長とて、今回の発言を契機に日本経団連会長を追われ、晩節を汚したくはないのが本音だろうと関係者は見る。 「竹中平蔵大臣やUFJ銀行(前身の東海銀行はトヨタのメーンバンク)との蜜月関係を、今年夏ごろ『週刊現代』、『サンデー毎日』などに書かれ、その時も奥田さんはかなり往生していた。いくらトヨタが金持ちで力があるとはいえ、すべてのマスコミを抑えることはとうてい無理。また週刊誌に火がつかないか、奥田さんは懸念していると思いますよ」(関係者) もっとも、野武士タイプの奥田会長、これまでもズケズケものを言って来たため、失言例は数多い。 ダイエーの問題が浮上した際も、「借りたカネは返して当たり前」旨の発言をして反発を招いたことがあった。 「奥田さんの父親は、奥田証券という証券会社をやっていたんですが、倒産して夜逃げしているんです。それなのに、“家族のことは省みず、よくあんなことが言える”とですね。名誉会長の豊田章一郎氏は“人の会社は取るな!”が口癖。万一、章一郎さんが動いてくれていれば、まかり間違っても奥田さんのような発言はせず、こんなドロドロの最悪事態にはならなかったんですが……」(財界関係者) ●三澤千代治氏と奥田会長との確執 さらに、奥田会長のこれまでの大胆な行動からして、今回のミサワホームを傘下に置くための方策として、問題の発言を契機に、こんな見方も出て来ている。 「三澤千代治氏の個人企業が筆頭株主だった環境建設が今年4月、倒産したが、これも奥田氏がトヨタ支援をエサに、UFJ出身の水谷社長に、ミサワホームから環境建設に金融支援をしないようにさせた結果ではないのか。少なくとも、三澤氏が本気でこう疑っているのは事実ですよ。8月6日、名誉会長を追われたこともミ三澤氏は奥田氏が裏で動いたと見ています。 三澤氏は竹中大臣の仲介で今年2月、奥田さんと日本経団連の個室で会っています。しかし、その席で、トヨタが支援した場合、“ミサワの名は消える”と奥田氏に言われて会談は即、決裂。それで、三澤さんは“年間1万人の人殺し(交通事故死)をやっているお宅のような自動車企業と、うちの住宅企業は文化が違う!”と自説を吐き、奥田氏は激怒。なおさら、奥田氏はミサワ買収に執念を燃やし、それは三沢氏の経営者としての死にも繋がり、その策を着々と打って来たのだと三澤氏は見ています」(事情通) 2人の関係は、もはや不倶戴天の敵といった感じなのだ。 ●再生機構行きはまだま不透明 さて、こうした確執のなかで、三澤氏が関与したミサワファンド設立による自主再建の具体的動き、さらに、前出の荒井氏の記者会見にも三澤氏が関与していた可能性があり、三澤氏の逆襲が始まっている。 そして、奥田会長もその手強さを感じ、これまでの強引なやり口を、少なくとも表向きはトーン・ダウンさせているということであるようだ。 「三澤さんは再生機構やUFJトップだけでなく、政治家や経済界の大物のところも回って、奥田発言のひどさを訴えているようです。そして、実は12月4日、ある大手商社の実力者に会っているんです。この人物は、奥田さんが米国でのトヨタ車販売で苦戦していた時代、助けてあげたそうで、彼の仲介なら、奥田さんも無視できないと思います。 その人物の前で、三澤氏は提携の大前提として2つの条件を出したようです。その1つは、住宅の無料保証は100年とすること、2つ目はミサワホーム関係者のリストラをしないことのようです。また、三澤氏は再生機構行きは論外とも考えているようです」(前出・事情通) だが、徹底した合理化で伸びて来たトヨタ側が、こんな条件を果たして飲むのだろうか。 特に住宅の保証は法的に30年でよく、100年保証というのはまったくミサワホーム独自のものだ。 だが、三澤氏にすれば、それこそがミサワホームの大きな特色で、ミサワブランドを評価して提携するなら、この条件を引き継ぐのは当然という論理であるようだ。 現状の流れでいえば、近々にもこの大手商社実力者と奥田会長が会談、その後、奥田会長と三澤氏のトップ会談が再度、行われ、いずれにしろ、既報のように、年内に大枠が決定されると見られる。 だが、繰り返すように、前述のような何ともハードルの高い条件をトヨタ側が飲むのか? まだまだトヨタの後ろ盾によるミサワホーム再建、大手マスコミの既報道のようには、とてもすんなりとは行きそうにないようだ。 ★ミニ情報 ○山梨県の銀行被害者等が、『ヤクザ・リセッション』(光文社)などの著書、ベンジャミン・フルフォード氏の講演会を企画 本紙・山岡を講師として招いてくれた(「金融機関の素顔ーー銀行の方がサラ金より恐ろしいこともある」。04年7月)金融被害の実態を知る講演会実行委員会(実行委員長・山本大志=山梨県市民オンブズマン代表委員)や、甲府信用金庫被害者の古屋芳子さん等が、新たな講演会を企画した。 講師は、米経済誌「フォーブス」のアジア太平洋支局長のベンジャミン・フルフォード氏(カナダ人ジャーナリスト)。 言わずと知れた「ヤクザ・リセッション」(闇人脈に汚染されたわが国政・財・官が国民を食い物にしているため、バブル崩壊から立ち直れない)の提唱者。そして、山梨県下では、借りた覚えもないのに、突如、巨額債務者にされた前出・古屋氏など、本来、あり得ない事件が複数表面化しているが、そのトラブルの背後にあるわが国の「ハンコ万能主義」にも警告を発している。 甲府信用金庫と古屋氏との訴訟の一審判決は、本紙でも報じたように残念な結果に終わっている(04年10月23日の「裁判所は権力の手先か? 呆れた甲府信金訴訟判決」記事を参照のこと)。だが、直ちに控訴しており、古屋氏は、「このままではどうしても気が済みません。この裁判を通しまだまだ社会に訴える事は多く残されていると思います。そんな意味で、今回、フルフォードさんの講演を企画しました」と語る。 講演会は12月23日(木。祝日)、甲府市南部市民センター(甲府市下今井町15番地。?055?241?0083)において午後1時半から4時まで。入場無料(問い合わせ先0553?22?6840)。…

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