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連載『詫びる覚悟はできてます』第7回「こんなはずじゃなかった! 総選挙」

筆者・中井仲蔵(コラムニスト)――この連載は、普段は某中小企業に務めつつ、こっそり雑誌やウエブ媒体に原稿を書くコラムニストの私が、あまり話題にならなかったニュースを拾い起こしてみようというものです。月2回の掲載を目標にしています。

2021年の衆院選から半月ほど経ちましたが、今回の選挙は、投票した有権者の多くが「こんなはずじゃなかった!」と思ったのではないでしょうか。

 中でも一番「思ってたのと違う!」と叫びたいのは、立憲民主党の支持者でしょう。選挙前は「野党共闘で政権交代だ!」と鼻息荒くしていたものの、蓋を開けてみたら議席数を13も減らす大惨敗。おかげで枝野幸男代表は辞任に追い込まれてしまいました。
次の代表を決める党内の選挙は11月30日に行なわれる予定ですが、立憲民主党というのはよっぽど人材が不足しているのか、出馬を予定しているメンツが、あまりにあんまりな感じで驚いてます。何しろ、西村智奈美さん(冒頭左写真)は別にして、泉健太さんにしても小川淳也さんにしても大串博志さんにしても、みんな一度は希望の党に属した人たちなのです。

希望の党は、もう皆さんお忘れかもしれませんが、ざっくり言うと2017年の衆院選のときに小池百合子東京都知事が立ち上げた党です。
これまたざっくりとした説明ですが、当時ジリ貧だった民進党は希望の党にまるまる吸収されることになってました。ところが小池さんは民進党出身者に「安全保障、憲法観といった希望の党の根幹部分に賛成しろ。しない奴は排除する」という「踏み絵」を突きつけたのです。
その際、「小池みたいな右翼と一緒にされてたまるか」と出て行ったリベラル寄りの人たちは立憲民主党を結党し、何の抵抗もせずに踏み絵を踏んだ人たちはそのまま希望の党の党員になりました。
その後、政界のガラガラポンで希望の党はなくなり、そのドサクサで泉さんも小川さんも大串さんも立憲民主党に籍を移し、今に至るわけですが、このお三方は小池百合子さんの主義主張に賛同していた過去があるという点では、少なくとも市民の人権や平和や憲法の重要性よりも、政治のパワーゲームを優先させる価値観の持ち主なのは間違いありません。

 実際に泉健太さんなどは、11月10日に出たテレビ番組で、日本維新の会との連携を示唆する発言をしています。「森友学園問題などで憲法の理念が大きく歪められたのはけしからん」という思いが党名の由来となった立憲民主党と、その森友問題に深ーく関与していた日本維新の会では、政治理念がまるで違うと思うのですが、泉さんにとっては理念などさほど重要じゃないみたいなんですよね。ことによっては、次の国政選挙でのリベラル派有権者の選択肢は、共産党とれいわ新選組と社民党しかなくなってるかもしれません。

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