アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

内部・外部告発、情報求む!

(弁護士などのプロが調査。ただし、公益性あるケースに限る)

<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(851)「『SMBC日興証券』の相場操縦疑惑に絡んで」

社員の金融商品取引等違反(相場操縦)の疑いで、証券取引等監視委員会が「SMBC日興証券」(以下、日興に略)を強制調査した件が明らかになり、話題を呼んでいる。現状、銘柄名は不明も、大口投資家持ち株を日興が引き受けて、同社の顧客に販売するということのようだ。
例えば、大口客が日興に、現在の株価300円で引き取ってくれと依頼するとしよう。しかし、終値で295円になれば、日興は5円の損失となる。それを防ぐための相場操縦なのかもしれない。
この件とは関係ないが、仕手筋がいわゆる「玉移動」する場合も場外取引を行うことがある。東京証券取引所の立会外取引である「トストネット(ToSTNeT)」というシステムの「単一銘柄取引」がそれで、直近終値の上下7%までの株価でクロス取引ができる。
終値300円だと279円~321円の間でクロスがふれる。機関投資家や大手企業が利用するが、仕手筋も良く利用している。
大量に買い集めたはいいが、出来高が少なく市場で売れない。かといって市場内でクロスだと買い手は見つかりにくい。平均買い単価が200円、終値300円とすると、279円でクロスして手替わり。受けた側はすでに21円の含み益も、市場で売ると値崩れしてしまう。そこでIRなど絡めて煽って出来高を増やして逃げるのだ。仮に10円安く売っても290円なので11円の利益となる。これが100万株だと1100万円の利益だ。

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