アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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≪連載(235回目)≫アッシュブレインの資産運用ストラテジー 今週の相場展望(6月14日~6月18日)

プロフィール 投資歴22年、兼業投資家。投資で勝つために必要なのは、1に「メンタル」、2に「需給」を読む力、3に「ファンダメンタルズ分析」だと考えている。安定した資産形成を促すことを心がけている。

≪先週の相場振り返りと今週の見通し≫
先週の日経平均株価の終値は28,948円と、前稿比+6円(※▲207⇒ +831→ +234→ ▲1274→ +337→ ▲662→ ▲85→ ▲86→ +677→ ▲615→ +74→ +854→ ▲102→ ▲1051→ +497→ +741→ +1,116→ ▲968→ +112円→ +380→ +695→ +681→ +106)の超小幅上昇となった。週末金曜日には、今週開催のFOMCの行方を左右する5月米国消費者物価指数CPIが発表されたが、結果小動きとなり、日経平均CFDは29,050円まで上昇したが、先週末からずっと膠着しており大きな方向感は見えてこない。
TOPIX(東証1部全体)も、先週は小反落だった。終値1954ポイントと週間で-5P安。先物では1,960P。アフターコロナ銘柄の上昇も止まってしまったが、今週はいかに!?
かたやNYダウは週間で-276ドル安となる、34,756ドル(※前稿比+227⇒ +321→ ▲174→ ▲396→ +735→ ▲158→ +400→ +492→ +237→ +444→ ▲129→ +1207→ +564→ +460→ +44→ +335→ +1140→ ▲1014→ +182→ ▲284→ +492→ +427→ +133)で、こちらも小動きだった。
さて、今週は注目度が異常に高まっている「FOMC」が、水曜日の深夜AM3:00に開催される。現在のところFRBは毎月1,200億ドルの債券購入をしているが、その中でMBS(住宅ローン担保証券)を毎月400億ドル買っているのは、現在の住宅価格急上昇と低金利の関係も相まって合理性がない。よって、この部分に手を付け、その分を米国債に振り分けるという内容の示唆がある可能性が浮上してきているのが現状のようだ。しかし、すでに先月からMBS相場は軟調でそれを予期している。
そもそも市場は、今回のFOMCでのテーパリングの進展をまったく織り込んでいない。このところの米国債買い、利回り急低下の流れをみていると、市場はFRBに「テーパリングの議論なんてまだ早いんじゃないの!」とプレッシャーをかけているようすら感じるほどだ。
それは極端に下がってしまった「VIX指数」の15.65をみても、FOMCに恐怖を感じていないことがわかる。となるとFOMC以降にリスクオンになるのか!? また エマージング通貨指数などをみても、米国の超緩和政策の継続を折り込んでいるかのようにドル安、新興国通貨高である。
今年に入って世界中で住宅、石油、金、そして本稿で動きを追っている銅、アルミなどのコモディティが強すぎる上昇をみせているが、これはアフターコロナがすぐそこまで迫っていることの裏返しで、経済活動の正常化での需要増での価格上昇で問題ないというのが市場の解釈のようだ。
よってここからは、米国での大型経済対策がしっかり議会を通過するのがみえてくるまでは株高が続く蓋然性が高い、と考えてよいだろうか。ただ、来年度からのテーパリングはコンセンサスであるため、今回の6月が仮に無風通過だった場合でも、8月26日~28日のジャクソンホールでのテーパリング示唆が怖いところだ。いずれにせよ、1Qの決算がでる7月末からの夏相場に良い思い出は乏しく、リスクオン相場となっても7月前半までの戦いになるものと思われる。
1点、「スキュー指数」(=横写真。※テクニカルの項に後述)が、すごい数値となっている。これは、当たらないことが多い保険のような指数だが、大当たりすることもあるので、仮にFOMC後に相場が急動意(※今回は急下降)するのなら買いで、保有する持ち株のほぼすべての売却をオススメしたい。なんたって、今回のFOMCでは、ほぼ100%波乱なしを折り込んでいるため、下がるときは破裂したような下落が起こりそうだと考えている。
また、金融市場は6~9ヶ月くらい先の市況を予見して動くものであると考えた場合に、現在の米国債権高(利回り低下)は、2022年度の景気失速を恐れているようにもみえる。図式はインフレ(物価高)⇒ 失業保険の追加給付金終了で労働の賃金のほうが低いことから、購買力低下⇒ 景気失速だ。これは突飛で穿った考えだと、いまは笑っていてよいが、それほどまでに現在の米国債高(利回り低下)は違和感を感じるのだ。
今週の筆者のストラテジーをまとめると、FOMC前に、ポジションを少し落とす予定だ。幸い週明けには、「メイコー」(6787)が東証1部鞍替えを発表してくれたこともある。また返す刀で、まだまだ高PERであって異常値といえる「エムスリー」(2413)や、日経平均先物の空売りを資産のヘッジ目的で考えている。
FOMC後に、波乱がなければこれらのポジションを逆にする考えだ。ただ、週末は米国のメジャーSQがある。例年これくらいの時期から出来高が落ちて相場に閑古鳥が鳴くようになるが、今年はいかに!?

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