アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<連載>宝田陽平の兜町アンダーワールド(820)「『テラ』になかなか処分が下らない理由」

2月に日経平均が約30年ぶりの3万円に乗せたことで、個人投資家の新規口座開設が急増しているという。1、2月も多かったそうだが、3月は一段と新規口座開設が増加しているようだ。昨年の今ごろのコロナ大暴落時も新規口座が急増したが、それ以来だ。新規参入組は過去の経験則に左右されない強みがあり、新たな億トレが誕生することだろう。
さて、2月3日、国内化粧品大手「資生堂」(4911。東証1部)はヘアケアブランド「TSUBAKI」などの日用品事業を1600億円で欧州系投資ファンド「CVCキャピタル・パートナーズ」に売却すると正式に発表した。これはCVCの高値掴みという声が多い。日用品事業は1000億円が上限で、資生堂は500億円も上乗せ出来て大成功というわけだ。
このディールに関わった者として、建築材料・住宅設備機器業界最大手「LIXIL」(5938。東証1部)元社長の藤森義明氏(横写真)がいるが、彼はCVCのアドバイザーであり、資生堂の社外取締役である。アドバイザーは役職員ではなく、またCVCは上場企業ではないため問題ないとはいえ、CVCがもし日本企業で藤森氏が役員だったら「利益相反」の疑いをかけられる案件だ。
藤森氏、プロの経営者としてLIXILに招かれるも、伊社買収が大失敗となり全額減損処理となり社長を降ろされた。また、同氏は「武田製薬」の社外取締役でもあるが、アリナミンAなどの大衆薬部門はCVCに売却を狙うも米大手投資会社「ブラックストーン」が買収。
資生堂は思わぬ高値で売却できたことで、藤森-CVC日本代表取締役・赤池淳史氏ラインに感謝だろう。
さて、本題に入ろう。「テラ」(2191。JQ)に対して東証や金融当局がなかなか処分を下さず、信用で空売りしている投資家はまだかまだかと気が気でないが、こういった見方も一部で出て来ているようだ。

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