アクセスジャーナル記者 山岡俊介の取材メモ

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<記事紹介>「学研HDの露骨な組合つぶし――43年後の現在も続く抗議運動」(『ベルダ』21年2月号。筆者=本紙・山岡)

本紙・山岡は、連載(3頁分)を持つ月刊会員制情報誌『ベルダ』(発行・ベストブック)の現在発売中の最新号(21年2月号)で、「学研ホールディングス」(9470。東証1部。東京都品川区)を取り上げた。
かつては「学習研究社」(通称名・学研)といい、教材付の月刊学習雑誌『科学』と『学習』が人気を博した出版社だが、現在はホールドカンパニーで社名も変わり、売上(約1436億円。20年9月期)の4割以上は高齢者向け住宅(サ高住)をメインにした医療福祉サービス(子会社「学研ココファン」で)。その評価は高い。
だが、この記事で筆者が訴えたかったのは、かつての孫請け会社社員が結成した組合との戦い。
実に43年前から現在まで続いており、ここまで泥沼化するとともかくただただ憎く相手の嫌がること、ダメージが大きいことを、権利の濫用までしてやりたくなるということか。
近年は、高額請求の名誉棄損訴訟を提起すればいくらかは支払い命令が出る傾向が強く、「組合ニュース」に書いた記事程度で99万円の支払い命令が出るや、組合員の銀行口座だけでなく、この程度の金額でわざわざ自宅差押、強制競売申し立てまで。さらに、その削除命令記事5本の内1本が判決文の錯誤により削除漏れがあったところ、これを組合側に伝えず2度目の差押、強制競売申し立てをして来たという(横写真)。ただし、地裁も高裁も自宅差押えは「権利の濫用」と認定。
さわやかな医療福祉サービス事業会社としての表の顔の裏で、組合に対してはその存在を一切認めず、交渉もせず、般若のような顔で組合つぶしをしているのだ。
そんなことを聞いても、読者は他人事と思うだろうが、19年5月に民事執行法が改正され、従来は債権者側が債務者の銀行口座などを調べないとできなかったのが、裁判所の権限で債務者の預金口座、給与、不動産などの財産情報が明らかに出るようになり、容易にカネを取り立てることが出来るようになったのをご存じだろうか。
そして、すでに組合運動つぶしにこれが大いに利用されているという。

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